●スウェ−デン式ロイアルハウス
土曜日はスウェーデンのプリンセスが挙式をあげました。1000人の招待客、世界の王室が空っぽになるくらい集まって、国中挙げての祝賀ムードでした。チャールズとダイアナの結婚式典は世界的にニュースヴァリューが高かった。あれに比べれば報道はおだやかだが、ロイアル・ウエディングらしい華やかさと、このカプルなかなかデキルことを知らしめた。王女がバルコニーに立って何万にんだかの見渡す限りの群衆にマイクでお礼のご挨拶をしたのにビックリ。嬉しいときには人間物怖じしないというが、堂々たるものですよこの王女は。
で、晩餐会ですが、日本の皇太子が来ていたのですね.TVにうつったのでオっと。お席は真ん中の長いテーブルの8−10人目くらいか、席順で云えばうんと前の方である。でも一人ではね。どなたかとペアで入場されたのでしょうか、同伴者のいない人同志でペアを組んで出席する習慣だが、日本の場合は殿下が他の女性と腕を組むのは考えられない。やはり雅子さまにも来ていただきたいですね。さて、このバンケットで新郎のダニエル、得体の知れないおとなしい男だったが、晩餐会で大向こうを唸らせるスピーチをやりましたな。愛の告白をヌケヌケと、而して王女は涙ぐむ。メディアではこのカプルを絶賛しております。
●男系も女系もない
わたし個人的にはアホらしいのでうが、こういうオープンな王室だから若い人王制に賛成する。北欧王室は男女に拘わらず長子が継承すると決められている。グスタフ現国王の後継No1は長女のヴィクトリア、彼女が女王となる。あたりまえで最も自然なかたちだ。わたしは古い人間だが、家庭の営みは皇室であろうが庶民であろうが変わりなく、また変わってはいけないと思うので、シックリ行かなければ離婚すべき、男の子がいなくても娘に家督を譲ればよいという主義です。女系天皇に反対するのは文学的感傷にすぎない。男系でなければ日本の皇室伝統が崩壊する…なんてのはウソ。伝統精神を人為的に潰したり拵えたりできますか、心配におよびません。
●D.キャメロンの謝り倒し
話題がかわりますが、西欧トップが陳謝するシーンがあいついだ。日本では不始末をやった企業の幹部がそろって深々とおじぎをして陳謝するのが当然でありふれたシーンだが、あれはイスラム以西にはない習慣で、応答に遺憾の言葉を入れることはあっても、また失敗を認めることはあってもI am deeply sorru forノノとはふつう云わない。
キャメロンが北アイルランド、血の日曜日の事件を知っていますか、もう40年近い昔の出来事ですが、イギリスの警備隊がデモ隊に発砲し10数人が死亡した事件。全員丸腰の市民でIRAのメンバーではなかった。しかしイギリス政府は調査で言葉を濁しの謝罪はやっとブレアの時代に認めたが、キャメロンは政府側の罪を完全に認めて警備隊の過ちを詳細に触れながら一つ一つあやまった。その姿がベルファーストの広場に設えた大画面にうつり、キャメロン謝るたびに大歓声があがる。
●法王に誤謬無しの檻
新首相保守党のキャメロンは、法王が身内の児童虐待に対してキチンと謝らないのに業を煮やして、アイルランドのカトリック聖職者に関わる部分を国民に謝罪した。前に進む為には引きずる過去を断ち切るために謝罪すべきは謝罪することが肝要。
●イラク、アフガンよりもオバマの敵になったBPの場合
BPは事故後の公聴会で責任者が、オペレーター下請け会社の責任者が互いに誰の責任か判らず謝るような態度ではなかったが、被害の拡大ではじめてBP会長とやらの米人、Sonny Erricson のCEOだった人物が公聴会に現れ、Sorryで答えた。トヨタの豊田さんみたいに被害の補償責任を取るのはもちろん深ムく過った。で、その翌日の公聴会でCEOのトニー・ヘイワードがやっぱりSorryと言いましたな。オバマはトニーに憎しみ凄まじいあまり、ケツを蹴りたがっていたのはトニー。近々頭脳明晰を絵に描いたようなトニーは事故処理の指揮から引くらしい。この公聴会でBPがオバマと合意した1兆8千億円の賠償基金に、質問者の共和党議員が「BPが政府のユスリにあった」として私的に謝罪するとビックリするようなことを言った。とたん総スカンを食って撤回しましたが、そういう雰囲気はある。本日ここまで。(了)