安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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小さくみえたオバマ
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〈 2010年 1月 29日 金曜日 )


●小さく見えたオバマ
オバマのState of the Union演説はより洗練されたレトリック(表現語法、言い方)、英語だから翻訳難しいけれど強いて訳するまでもない。業績が伴わないときのレトリックは空疎、死に体であることを証明したまことにくだらない演説だった。「チェンジが容易くできるとは言わなかった、わたし一人でできるものでもない」なんて、あなた何威張ってるんですか。超党派でついてこない両党議員に不満を上手に述べて、国民の総意に悖るという趣意を述べる。それでもなぜか民主党はいちいち起立拍手をしてオバマ演説を盛り立てようとするが、拍手鳴り止まないシーンは皆無。これほど会場が沸かない教書演説はわたしの記憶にない。カリスマ性が消えた。

中国をライバルに、同盟イギリスや日本に言及無し、イランと北朝鮮には対話から孤立させておけに変わった。2010年末までに雇用創出150万人、根拠は何ですか?


●サリンジャー逝く
J.D サリンジャーがなくなった。91歳、もうそんな歳になっていたのか。「ライムギ畑で捕まえて」を読んだのは東京オリンピックの年に発刊された野崎訳、ざらざらしたプラスチックカバーがかけてある白水社の本でした。当時は新鮮な訳で、退学をくらいそうになった16歳の多感な主人公が寄宿学校を飛び出してニューヨークを彷徨し冒険する3日間の物語り。哲学する怒れる若者といったらよいか、主人公のホールデン・コールフィールド少年は白い毛の混じる鬢を見せて成年になりすまし大人の世界に遭遇する。星の王子様のような妹想いの面があり、当時20歳の筆者は片っ端から小説を読みふけった頃でしたが、大いに共感した本である。以来主人公の言い癖Tあんなものインチキだ,世界はインチキだUと粋がっておりましたな。

あれから50年、現在の筆者の印象では、ニューヨークを舞台にした普遍的な思春期の成長物語として万人の共感を呼ぶ20世紀の古典、となろう。ジョン・レノンを射殺した犯人はサリンジャーの愛読者だったが、哲学しない怒れる若者だったわけ。同じ野崎訳で「フラニーとゾーイー」を読んだ。これは二つの短編からなり、コーンフィールド少年の悩みに答えてあげるような解説書の観あり、インパクトは少なかった。

しかし訃報のニュースはライムギ畑が出版された時にあった顔写真はこれ一枚きりで、外にない。


1965年以後徹底した隠遁生活を送りメディアを拒否したせいで、数少ないインタビューでも写真を撮らせなかったようだ。だからしばしば旅行したようだが感づかれなかった。ま、ライ麦畑は世界中で6千万部売れたのでお金には困らないのだが。また、小説は上記二つと短編集一冊以外に発表されていないが、本人は書き物を続けたので、今後遺稿が世に出ないとも限らない。(了)





Pnorama Box制作委員会

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