安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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タフガイ、ベルスコーニ
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〈 2009年 12月 14日 月曜日 )


●プロレスもどき
顔面血だらけのベルスコーニ伊首相がチラっとTVに写ってたまげましたよ、プロレスじゃあるまいし。支持者たちの集会で大いにハッスルしたあと、車に乗り込む前にぎっしり取り囲む支持者に握手していた。で、カメラがベルスコーニから逸れたとたんの出来事、あいにくその決定的瞬間が抜けちゃった。顔面にパンチを食らって……とアナウンスするが、目の下が2センチほど切れて、鼻と唇から出血している。ゲンコツなんかじゃない。ケンカ用に指にはめる金属で殴られたのではないかと。

そしたら少し立ってアタッカーは人造石でミラノ聖堂を型どったもので殴った、あるいは別のソースでは手が届かず投げたという。ならば納得。犯行に及んだ男は気違いではないが、20年来精神科医のお世話になっているという。ベルスコーニが手当を受けた病院の発表では前歯2本がぐらつき、うち一本は少しかけたたらしい。しかしそれにしてもこの73歳になる老人は若いな〜。だてに皺とり、植毛を重ねているのではないのですね。おっと、この頭は以前カメラの三脚でポカポカ殴られたが植毛は無事だった。

●破格に豪勢な行動と生活
まずボディーガードによって車に押し込まれ寸時ショックの表情だったが、また外に現れ『オレは大丈夫、なんでもない』と精悍にハッスルしたではないか。このところ汚職事件の法廷でマフィアとの関係が指摘され、はげしく反論していました。これまで度重なる汚職疑惑、自身の誕生パーティーに夫人を呼ばずに若いモデルを相方にしたこと、パーティーでホステスに裸のコールガール呼んで同衾したこと、夫人が三下り半を突きつけたこと、慰謝料でモメて離婚をことわったかとおもうと国民総意を無視してアフガン増派を決定。メディア買い占め等々、やる事すべてが知性を感じさせず破格に豪勢である。

この日の支持者集会での演説に妨害分子10人ほどに向かって毒づくシーンがあったが、覇気ますます盛んだ。野党だけではなく解散選挙の世論は強いが、20012年まで三期を全うするつもりでいる。歴史に輝くイタリアは過去のハナシ、今では政治的にも経済的にも大国ではなし、ローマ時代の皇帝が如き首相を許容出来る成熟した社会なのでしょうか。傍観者には爽快なシルヴィオ・ベルスコーニではあるが。(了)





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