安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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欧州英独仏は保守政権へ
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〈 2009年 9月 28日 月曜日 )


●動きやすくなったメルケル
ドイツの総選挙は保守が勝利をおさめ、小生はメルケルさんに乾杯いたしました。SDPが2議席減らしてあのスタインメイヤーが要らなくなったので嬉しさもひとしお。外相は連立の自由民主党のウェスターウェッレが努める。
これで不人気なアフガニスタンはどうなるか、選挙にあまり影響しなかったことから兵力撤退は先延ばしになるだろう。

これで後4年ドイツは保守党、サルコジとベルスコーニも保守党、イギリスはブラウンが100%負けるのでキャメロンが勝つ。すると英仏独伊が保守のそろい踏みと相成ります。スペインはサバテロのため経済最低、国際力最低、失業率は20%を超え最高。数の内に入らないのでどうでもよい。

当地ノルウェーは保守2党の一方がバカ党首のため連立不可能、よって左派連合が続投するのが無念でならなかったが、欧州は保守本道がしばらく続く。

●国際マン・オバマのワンマンショー
オバマがピッツバーグでブラウンとサルコジを助さん格さんのように従えてイランの秘密核施設を公表してイランにタイムアウトを通告した。これでオバマ人気が上に振った。いつものスタンドプレイで一時的な支持率アップにすぎず、直ちに乗じてヘルスケア推進に話題をチェンジした。タフガイぶりには恐れ入るが、パフォーマンスへの人気と医療政策は別ものと知るべし。


金曜日、オバマが英仏助さん格さんを伴ってイラン非難を行っているのをアフマディネジャドは知らずにタイム誌主宰のインタビューにあらわれ、記者に質問され「アバマは本当にそう言ったの」と思わぬバクロにきょとんとしておりました。宗教都市コムに作った新施設についてはオバマが就任する前から聞いており、当初からオバマがイランとは話し合いで解決と言ってきた。経験不足のオバマがそれみとことか、ニッチもサッチも動かずサミットの舞台で経済制裁へのダメ押しにバクロした。

●ボロが出てメディアに引っ張りだこのアフマディネジャド
アフマディネジャドはよもや高く買っていたオバマがバラすとは思っていなかった。彼の言い分に依れば18ヶ月前に新施設に着手、IAEAには稼働6ヶ月前に報告する決まりであるから現時点では報告の義務はない。また稼働可能6ヶ月前になれば査察を受けいれるので問題はない。翌日はラリーキングショウに出て再度話していました。

とはい査察受け入れは前回同様、日にちや人数、見せる施設器具はイラン側が決めたうえ延ばせるだけ延ばして而して不十分のまま追い出す。キチンとした査察などできっこないのです。そして昨日の日曜は仕返しにミサイル実権をやってみせた。アフディネジャドのオバマ観が覆った証である。

なぜだか知らぬがオバマは異常な独裁者から好かれるようで、カダフィは「我が息子」、チャベスは「希望の香り」、引退カストロは「誠実なよい男」とオバマを絶賛する。とおからずアフマディネジャドのように「見損なった」と吐き捨てることになるでしょう。

今年5月にやった発射実験の基地はロシア寄りの場所にある。これがプーチンを怒らせ、ロシアはイラン経済制裁を視野に入れたのである。反対は中国だけとなったので国連決議できそうだ。オバマの一時的外交勝利である。しかしイラクとパキスタンを市民戦争に放置し逃げおうせたが、アフガン増兵はそろそろ決断しなければならない。ゲーツや司令官から有効戦略の指針が示されないのが不満のようだが、それは大統領自らが考え出しイニシアチブをとる問題であろう。

ところでオバマのパフォーマッンスに終ったG20でしたが、あれでいいんでしょうか。G20の存在意義を踏みにじったのではなかったか。(了)





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