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首相を育てる
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〈 2009年 7月 14日 火曜日 )
●問責が問う問題点は?
こちらまだ13日ですが、アップされる頃には内閣不信任案は多数決で否決、参議院での問責決議案は可決、そういうことになったのでしょうか。日本のみなさんは問責の理由が何か、何を問題にしているのか知っている事を前提にしているためか、問題の所在がどのネット記事にも出て来ない。 支持率20%だったら、相当な問題があるわけで、気にしなくてもよい。とはいえ海外に住む日本人だってたくさんいる。丁寧な基礎事実を知らせてほしいとおもう。えらそうに言いますが、これがないから日本の時事問題に時宜を得たコメントが書けない。問責決議案はごく短い文書でしょ? ネット新聞編集者に出し惜しみするなと言いたい。 ●「首相降ろし」の弊害 さて、「麻生降ろし」にかまけて、いざ解散・総選挙が決まると早すぎるとか無責任だとか、ろくでもない与党議員の多いこと。いまや選挙の今年か頭にないだろう。民主党もそうだろう。問責が成立すれば実際的効力はなくてもこれまでの経緯から福田さんもそうだが死に体、国会空転は避けられない。 そのどさくさに中国は白樺油田を掘り、北は様子見に日本海で船をウロチョロさせるだろう。 ●懐旧の陋習 麻生首相は歴代首相の中でもよく仕事をした。ただ一仕事終わって友人と高級バーへ寄り道しないと一日が終わらない、精神的に貧しい懐旧の陋習を持っていた。貧富を問わない時代の精神構造であろうか、麻生氏の思考経路は判るような気がする。そう簡単には投げ出さないが、権力行使ができない。総じて戦中戦後の生まれの日本人は武力を否定した憲法と民主化された政治システムの中で育ったので、みんな小粒になってしまった。だから、頭はカラッポで国際平衡感覚のない中国や中東の権謀政治家に太刀打ちできない。 ●見物するより育てよう こういう生温い状況から脱却するには、首相を育てることだ。東京都議会選挙で民主党の得票数が倍増した傾向は総選挙にもあらわれる。チェンジ、政局大転換となろう。官僚の頭を切り替えるチャンスでもある。わたしは自民党がいちばんマシとおもっているが、民主党政権がどうであれ、鳩山由紀夫が失策をやろうがしばらく育ててみようではないか。いつでも政権奪取して機能する政党の仕組みを作るのは国民の側にある。(了)
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