安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ムスリム、中国に刃向かう
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〈 2009年 7月 12日 日曜日 )


●Gサミットに中国の影
終わったG8+(G15)は行き詰まりを露呈した。ウルムチの事件にひとことも言えないようならこういう会議はいりませんね。中国は報道管制と報道操作を徹底して武力でウイグル人を叩き潰しているというのに、どいつもこいつも中国に遠慮して見て視ないフリ。いまTVに出る映像はハン(漢)人が泣く葬式などウイオグル人が悪くてハン人が犠牲者というアベコベの管制報道と西側がビデオに出来るのは騒動のない市場の風景くらいだ。現場に行けばカメラは壊され引っ張られる。

サミットには世界中から報道陣が押し寄せているが、そのことをヤジる元気のいいのはいない。記者まで中国に遠慮か、それとも3食贅沢料理が食い放題でワインボトル飲み放題。ジャグチから出す安ホテルのワインじゃないぞ、銘柄取り揃えたボトルですぞ。アフリカ支援に拠出額ケチって、なにケチッてよいのですが、記者サービスをちょっと控えればイタリアの拠出額が賄えるというバカバカしさ。サミットに出る報道人は身体をはる社会派の追求タイプでないから饗応をうけ贅沢させてもらって惚けたか、ありきたりの報告するだけ、情けない。

●ムスリムは中国に刃向かうか
G20ではトルコのエルドガンが一人ウイグル人迫害を「殆ど大量虐殺」と非難した。また中国が反対しても国連安保理に持ち込む考えをすてていない。
G20に来れないイランは、ムタキ外相が新疆のムスリム人民の権利を守るよう書面で中国当局に要請した。この問題はウイグルのムスリム同胞を助けようと中東全体に民衆レベルの抗議に広がる気配がある。すでにトルコでは中国の五星紅旗を焼くデモに発展している。

●すべからく独立「〜タン」に
「タン」のつく地区はみな独立すればよく、独立を阻止すべきではない。というのが私見。タンとは国のことでタジク、トゥルク、トゥルクメン、キルギス、カザフ、アフガン各族はそれぞれ「〜タン」という国名で独立した。実際、新疆ウイグル自治区は東トルキスタンとして独立していた時代もあった。それが中国の民族同化という常套手段でいまや40%がハン人、つまり中国人で45%が東トルキスタンのウイグル族になり、資源は100%、商工業の実権は70%がハン族が握っている。

○余談二つ:
ウイグル人の女性は中国女性があこがれる美人が多い。清朝の乾隆帝はヤルカンド、現在のウイグルですが、そこから美女を献上された。皇帝はこの美女「香妃」をいたく寵愛して紫禁城の中にイスラム御殿を造って住まわせた。そんな話がありましたな。この香妃さんはとてもよいニオイがしたというんですが、香水風呂使ったのかな。

サミットで楽しめたのはカダフィ、毎日着替える衣装のキラビヤカサよ。イランの核開発に言及して「おまえさんのやってることと同じ形で報復を受けるだろう」とネジクギを差し込むようなどこか禅問答。しかし現役政治家では世界一の貫禄ですな。今年でもう40年独裁元首をやっとられます。(了)



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