●ヨミが曇りました
イラン大統領選の不正開票結果疑惑、疑惑でなくてインチキ。先のコラムで抗議デモ2〜３日後の感触をポシャるだろう、あとはオバマがいつアフマディネジャド（以下アフマ）に祝電を打つか……と書いたのだが、わたしの「ヨミ」は曇ってきたのかな、しばらく余談許さない事態になってきました。

●ウクライナか、天安門か
土・日まではせいぜい数千人くらいが両陣営でデモっていました。それが15日は数万人、アフマ側の数千人を完全に圧倒する数だ。一部報道ではテヘラン、大学構内、地方都市を合わせると10万人というから、それじゃ王朝をひっくり返してホメイニのイスラム体制に道を開いたときの群衆より大規模だぞ。ソ連を崩壊させた抗議運動は10万人要らなかった。地方からテヘランに入ってきた抗議者がふくれあがり、群衆の行動からみればウクライナの首都キエフのオレンジ革命と似てきた様に思うが、対する強権政府が問題だ。

イランデモがいちばん似てくるのは天安門だろう。軍に鎮圧され天安門のように厳戒令、戦車が市内に侵攻し、秘密逮捕と秘密の場所へ収監されておしまいになるのでは。ま、この「ヨミ」が狂えばいいのですが、ミリシアが学生デモに建物から銃撃、７-８人を撃ち殺しましたからね。やつらは私服で廻っていて、報道人のカメラを叩き壊している。

●ケイタイメールが使えない
TVはハメネイがコントロールする国営だけで、改革派のネットサイトはアクセス不可、携帯のSMSメッセージは不通、新聞社は検閲の管理下に置かれ、政府側には飛車角金銀いくらでも繰り出せるのに、抗議側は歩ばっかりで勝負になりませんわな。

●護憲評議会？
Gurdian Council,監督評議会と訳していたら、邦字新聞では護憲評議会と言うらしい。それマズイですよ誤解されるんじゃないか、メンバーは宗教者６人と国会認定法律家６人でハメネイが承認し、評議会の決定はハメネイの審判を経て施行される。そうゆう機関です。

ここが国民の怒りに怖じ気づいたハメネイから「チト手加減してやれ」と命令されて苦情の多い一部の投票所について数え直しするけれど、そんなものインチキ、アフマの当選を確認するにすぎない。さあどうするアメリカ、ブラウンやメルケルも選挙不正の批判をやりだしたがどうする。麻生さんは自分の選挙で混雑している。

一方でアフマは結果不変の手を打って安心したか、上海シックスのモスクワ会議に行ってメドヴェーデフと握手しましたな。上海シックスはイランの国内問題、干渉せず。だから言ったでしょ、G２０は止めてG７にしなさいって。そうしなきゃ決まるものも決まらない。（了）

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Pnorama Box制作委員会

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