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失敗した衛星打ち上げ
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〈 2009年 4月 6日 月曜日 )
●パーフェクトな失敗
北朝鮮がうちあげた「光ル明星2号」は光らず太平洋に沈んだ。推進テポドン2号のスピードが一段目を日本海上で切りはなしてから大気圏脱出速度に達せず失敗したが、うまい具合に2段3段と搭載衛星がダンゴになってハワイ、米西海岸に脅威とならない洋上に落下した。 北はメンツを失い、北のミサイルを買ってきたイランやイエメンなどルージュ国家の信用をおとした。外貨獲得手段はこれしかないというのに……見物しているだけでよかった西側から、やり放題に叩かれています。身から出たサビだ。 ●チャンスを活かしたオバマ 米は北の失敗ロケットを迎撃しなかった。反撃はオバマ・レトリックで世界に訴えてこのチャンスを生かした。EU議長国のチェコにいたオバマは夜中の04時過ぎにゲイツ国防長官から報国を受け、朝、大統領前広場で大群衆を前に予定されていたスピーチのなかでさっそく「今回の挑発行為によって、北朝鮮は国際的な義務を無視するとともに明白な自制の呼び掛けを拒否し、自国を国際社会から一段と孤立させた。北朝鮮の違犯暴挙は罰せなければならない」と烈しく非難した。このオバマスピーチは迫力ありましたな。 余談ですが、チェコでのオバマ人気は半年前の米大統領選を再現するような高揚がある。ブッシュにアイソをつかせてイラクに派遣していた大軍を引き上げた頃のチェコ・米関係からがらりと変わった友好ぶりである。東欧は国家破綻に瀕している国が最も多く、チェコもごたぶんに漏れずという状況だが、はて、Rock-star芸能人気とはおそろしいもの。 ●十年一日の安保理 日米韓が同意していたように国連安保理緊急会合をはじめた。冒頭から米英仏の主張に中露が難色を示し、さらなる制裁には拒否権をちらつかせている。このあたりは設立以来一貫して変わらないパターン。国連は機構と予算だけ膨らみいっこうに進歩しない退廃の天国、こんな天国は亡くなればよい。(了)
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