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オバマニアになった麻生首相
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〈 2009年 2月 25日 水曜日 )
●ジャパン重視
後2時間でオバマの一般教書演説がはじまる。そんな日に麻生首相とオバマの会談があったので、目立たないとおもいきや結構記事になっている。小泉時代から外相ですから民主党の知己はすくなくてもメディアは覚えてくれていたか。先般ヒラリーが外遊のイの一番に日本を選んだ余韻もあっただろう、好意的な報道がめだった。もちろん次のようなからかい気味の揶揄もある: 支持率が一桁、与党から辞任を迫られ、50年来の景気低迷に直面。 Aso, of late, has faced single-digit approval ratings, appeals from his own party to resign and the worst Japanese recession in 50 years. 強いリーダー、次の小泉を待っていたらいつになるかわからない。 "If we continue to wait for the next Koizumi, the next strong leader, we're going to be waiting forever,"(Michael Austin, AEI) だが、日本重視への理解はある。ヒラリーも言った日米同盟がコーナーストーンという台詞はオバマも常用し、麻生首相を横に『日本は東アジアの安全保障におけるアメリカのコーナーストーンであり主要経済パートナー』Japan is a cornerstone of U.S. security policy in East Asia and a major U.S. economic partner.と紹介。 また世界第2の経済大国という言葉が、久しぶりに国際ニュースで何度も聞かれたが、これはWHの事前ブリーフィングによる。経済大国No.2は中国と思われている。したがって首脳会談の最初を麻生首相と始めるのは『強い日米関係を示す証左である』a testimony to the strong partnership between the United States and Japan.と。 ●すこぶるご機嫌の麻生首相 日本を多いに持ち上げた。どうやら麻生首相はオバマのアウラにころりと魅了されたようで、会談後、日本人記者との記者会見でご機嫌うるわしい様子。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090225-00000517-san-pol この記事によると首脳会談で麻生さんは『金融については一番肝心なのは基軸通貨であるドルの信頼の維持ということであって、いろいろ言うけれども基軸通貨たるドルの信頼性が損なわれると非常に大きな影響が出るので、ドルの信頼維持をするためにどうすればよいのかという話をいろいろさせてもらった』とあり、それに対する記者の質問−−ドルの信頼性を損ねないという話に関し、米政府は景気対策向けに大変な財政出動をするために大量の国債発行を検討しているといわれるが、そんな中で日本による米国債の引き受けや財政支援に対する期待感のようなものはあったか? との記者の質問に『全くありません』。ではそうしておきましょう。 一般教書演説、米では議会へのキーノートスピーチと簡単に言われるようになったがオバマは日米関係にも触れるはずだ。 ●国民感情を重視 オバマ政府の日本重視は日本の感情重視であって、ブッシュのような親日でも、拉致問題に進展なし、北朝鮮のテロ国家指定解除国民感情を逆撫でした。クリントン大統領は日本の頭ごなしに中国を訪問して直ちに帰った。議会が慰安婦条項可決したことなど、日本人の対米感情をそこなってきた。ヒラリー訪問、麻生招待をトップにもってきたのはその償いである。不満は遠慮なく声に出すのがよろしい。(了) 追記:この主脳会談はオバマがお膳立てしたトーク・パーフォーマンスである。具体的な外交政策ではないので好意的に書ける。筆者はオバマのスタイルが嫌いで政策には一貫して反対の立場。麻生内閣を最後まで支持する所存。
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