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景気対策法案、上院採決を待ちながら
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〈 2009年 2月 6日 金曜日 )
●オバマの親分気質と子分操縦術
オバマが公的資金を受ける企業の経営陣は年俸50万ドル(4500万円)にキャップすると、イヤなら渡さないのでしょう。救済金支給には微細なまでにウルサイ人だ。税金だからという理由のほかに、米大統領の年俸が40万ドルでしたね。 若い頃はみなさん友達仲間と楽しく連れ遊んだ経験がおありでしょう。素かんぴんになってちょっと貸してくれないかと頼むときがある。「なんでや。何に使うんや、いつ返すねん」などとチクチク出し渋る輩からは借りる気にならない。反対に、だまって「いくら」ポンと出してくれたうえに「それで足りるか」と聞いてくる輩もいる。ハッ、神様にみえましたな。田中角栄が神様に見えた陳情知事さんの心境がよーくわかります。論理ではなく、オバマの親分気質と管理操縦術に小心のわたしは恐ろしくてしょうがない。特に昨日の景気刺激9000億ドル承認を上院に求めるスピーチは強要と脅迫に満ちている。 ●オバマ家の執事バイデン バイデン副大統領はオバマの大先輩であり、自分の経験不足を補うために選んだ、と思っていたら就任翌日からバイデンをアゴで使っているではないか。WHスタッフを前に訓示をおわり「ではみなさんに宣誓して頂く。「ヘイ、ジョー、やっとくれ」ですからね。ジョー・バイデンは「覚えが悪いもんで」と独りゴチながららカンニングペムパーをとりだし、イヤな人だが気の毒だったな。いい仕事与えてもらえず執事みたいにみっともない。 ●倫理規定のダブルスタンダード オバマは倫理規定をやかましくいいながら税金不滞納で指名者3人が辞退した。この件ではI take all responsibilities.と一見平身低頭のレトリックだが、トップの政治家が責任を取るといえば、我が国なら辞任か解散ですぞ。オバマが責任を取るというのは再発しないよう身辺調査を徹底させる意味らしい。倫理規定にはロビイスト活動規制がある。ならば、元ロビイストのパネッタをCIA長官に指名したり、ガイトナー(もう一度議会審問をやれば否決だろう)がロビイストだった友人をトップエイドにするのはいかがなものか。別に悪いとおもわないが、スジを通すならおかしい。 ●景気刺激策、中味は民主党長年の懸案 景気刺激9000億ドルのパッケージに米製品購入条項を滑り込ませ、自由貿易ルールに違犯するナショナリスチックな保護主義条項が世界中から顰蹙を買うこと解らなかったのだろうか。ここでオバマが平身低頭したらバカ丸だしですから直には撤回しない。上院は意図をぼかして修正した。因にこの景気刺激900億ドル(82兆円)の中味はブッシュ政権下、民主党リベラルがあれもしたいこれもしたいと懐に暖めてきた懸案である。経済危機をチャンスに一挙に実現しようとする無謀、巨大な浪費とわたしはおもう。上院での採決をまちながら減額になるか否決されるか、煩悶するわたし。 キルギスの米軍基地封鎖を通告される驚天動地の事態にオバマは黙っている。かわりに核兵器80%相互削減をロシアに提案。中国はどうするおつもりで。 オバマ批判はこれくらいにして、そうでもしないとカール・ローヴのように「オバマが失敗するのを期待してるよ」と言い出しそうで。(了)
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