安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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オバマフィーバーに憮然,ほか
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〈 2009年 1月 19日 月曜日 )


● オバマフィーバーに憮然
最もリベラル左派であったオバマが、歴代アメリカ大統領のなかで最も中道にイメージ・チェンジした。それでがっかりした固陋なリベラル左派は少なく、共和党支持者を取り込んで、その人気は衰え知らず。オバマがケリー選挙戦の民主党大会でクリントンの応援演説をしのぐ名演説とやらで彗星のごとく現れた4年前から「ッテやんでエ」でありました。以後この人物を『雨を降らす男』、つまり人の焦燥と希望につけこんでユメを売る詐欺師と考え、そう書いてきた。

リンカーンになぞらえて特急列車でワシントへ、お召し列車でご到着……アホラし。ン、ミシェル夫人は真冬用にシックなデザイナーコートを買われましたな。宣誓にはリンカーンが使用したバイブルを拝借し、リンカーンの就任演説に匹敵する歴史的演説を目指している。リンカーンは南北戦争の阿修羅をへてアメリカ統一の理念を産んだ。阿修羅を逃げてきたオバマのホープ演説はごめん蒙りたい。いまごろアフガニスタン増兵やイランに武力行使を辞さないケースを語りだしたのは詐欺まがいである。経済がすぐに良くなるわけはなし、中東和平がオバマならできると期待するのは妄想だ。イラクの治安回復はイラク政府の政策であり米の政策と無関係。

クリントン次期国務長官がソフトもハードもない、スマートパワーなる新思考だという。アホラしい。米の外交はいつの時代にもアメとムチ、この鉄則はかわらない。でなければ深いかかわり合いを持たない事だ。

●イスラエルとハマスの相互一方的停戦
イスラエルが一方的に停戦発表したと理解するのはオカシイ。ハマスのロケット砲に業を煮やしたイスラエル政府が、ガザ空爆開始の予告からすでにこの地上侵攻について、またハマス潰しの目的が一応達せられれば撤退する、攻撃は短期に決着する。と、一方的攻撃と一方的撤退は折り込み済みだった。22日目にして一応の目標達成との判断に達し攻撃停止したということだ。地上軍は早急に撤退する見通し。民家で子供二人が犠牲になったことは後味わるい幕引きだった。

ムバラクの調停が時間切れで水泡に帰したが、反イスラエルでドーハに集まったイスラム諸国のハマス支援演説、特に金ヅル-イランのアフマディネジャフの演説にハマスの停戦意向は封じられた。よってハマスは数日ずらして昨日の『一方的停戦』を一週間以内の地上軍撤収を条件に発表。撤収の暁にはハマスが勝利したと喧伝するプロセスである。

●ご苦労、ムバラク閣下
調停が流れたムバラクは、保養地シャルム・エル・シェイクで英仏独伊西とパレスチナの死に体・アッバス、ドーハ会議に参加しなかった親米ヨルダン国王、国連のバン・キムーン等と会議、今後のガザ人道支援を話し合った。おもえばこのシャルム・エル・シェイクでブッシュ提案の『中東和平ロードマップ』推進につき、シャロンとアッバスを握手させました。オスロ合意のあと包括的な和平プロセスだったが、パウエルの努力虚しく潰えてしまった。さて、ブラウン、サルコジ、メラケルらの一行は翌18日エルサレムに移動してオルメトに停戦堅持をはたらきかけた。なおアメリカはオバマ就任を控え傍観、淋しきブッシュを淋しくおもう。(了)

おまけ:土曜日に待望のハドソン川着水のヴィデオが出た。高品質ではないが見事、マニュアル通り12度の角度で後尾から着水、水上スキーのようにまっすぐ滑っていく様子に手を打ってよろこぶ。



Pnorama Box制作委員会

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