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ライス、ブッシュ政策を敢然と擁護
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〈 2008年 12月 29日 月曜日 )
●ガザ空爆に口を閉ざすオバマ
ガザ空爆は2日目も発進、死者は300人近くなってきた。余震のように続くであろうが、イスラエルが大規模空爆をおこなうことはない。世界各地のイスラエル大使館への抗議デモが始まったが、ロンドン、パリ、コペンなど予想していたほど人が集まらなかった。西岸の町にタンクで侵攻、市街を破壊しアラファトをルマラの大統領府に4ヶ月幽閉した2000年には、世界中でもっと激しいデモがあった。東京ですら1000人が参集したほどだったが、みなさんオバマ待ちなのでしょうか。 オバマ次期大統領はライス長官から電話でガザ空爆の説明を受け、オバマの外交チームは国務省と密接に連絡を取っている。オバマはこの件ではノーコメント。「大統領はひとり」という理由は万能薬でありますな。 ライスは両サイドに停戦を呼びかける一方で「ハマスが悪い」と言う。欧州首長たちの平均的主張と同じであり、オバマの特別補佐官エマニュエルはもっと確信的にイスラエル寄りだろう。 ●ライス、ブッシュ政策を敢然と擁護(自画自賛) ライスがCBS日曜朝の番組でブッシュと共に歩んだ8年間を振り返り、 "This president has faced tougher circumstances than perhaps at any time since the end of World War II, and he has delivered policies that are going to stand the test of time," 「ブッシュ大統領は第2次世界大戦後おそらく最も困難な状況に直面し、時の検証に耐える政策を遂行した」。「いまブッシュを批判している歴史家はあまり良くない歴史家です」とバッサリ。ブッシュは史上最低の米大統領との評が定着したいま、中東政策の歴史的見方について補足した次の言葉は示唆に富む。 "If you're trying to make historical judgments when the nature of the Middle East is still to be determined, and when one cannot yet judge the effects of decisions that this President has taken on what the Middle East will become --" ウラ読みすると、ブッシュが撒いた種によってゆくゆくは中東全域に自由と解放がもたらされるとの信念の表明である。 退任後は古巣のスタンフォードに戻り本をふたつ書くという。一冊は両親の事。人種差別の厳しいアラバマで教育者であった両親から規律とハードワークを教えこまれた。品がいいのである。ブッシユも早起きだが、ライスは毎朝4時半だか5時半に起きてトレーニングしてからWH早朝会議に出る。おそらく米の黒人家庭では珍しい両親にちがいない。もう一冊はライスの外交回顧録……ブッシュ政策をバックアップし、ブッシュの成果を列挙する内容となろう。ブッシュ贔屓のわたしには頼りになるうれしい一冊が出版されます。(了) 写真:年末年始ベルゲンの朝10時、池には噴水に代わってにクリスマスツリーが新年もしばらく輝きます。
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