安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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繋ぎ融資は破産ショックアブソーバー
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〈 2008年 12月 20日 土曜日 )


●我が家はクリスマス師走
まず私事近況から。クリスマス・コンサートは中央教会のバッハ、クリスマス オラトリオで仕上げ。これ長いのでシンドイ、そのうえテノールとソプラノが耳に心地よくなく、些か不満でありました。教会コーラス隊は楽譜なしでも歌えるほど何年の経験があり慣れたもンです。批判してはベルゲン人の名折れでもあるし…。

我が家のクリスマス準備もほぼ完了、ツリーを居間に飾るのは序の口で、こちらにもお正月を迎える日本家庭のような「煤払い」があり、壁天井を吸塵モップでくまなく掃除、窓を洗いフローリングを洗い、絨毯を畳のように叩く。クリスマス/クッキーを焼き、明日から娘夫婦が孫と犬を連れてくる。正月すぎてもしばらく居るらしい。イブには息子とその友達も来て、26日には親戚一同がくるので20数人の料理も用意しなきゃ。家内は忙しい。わたしはなんでもハイかしこまりました、と腫れ物に触るようにお相手しております。

いまそのお相手を終えて、年賀状書きしながらiTunesでラジオを聞いています。24時間クリスマスソングを放送している局20以上ありますな。古いのもありますよ。フランク・シナトラのアヴァマリアなんぞ感涙ものです。

●ブッシュ渋々つなぎ融資
さてジラされていた米政府のビッグスリー支援が発表され、134億ドルとちょっと増えた。どうやらポールソンフォードは要らないというのでGMとクライスラーにそれぞれ94億ドルと40億ドル。つなぎの額としては適量なのでしょう、GMのワゴナーが記者会見で不満の様子はない。クライスラーは一ヶ月全工場を停止を既に決めているが大株主というか実質オウナーの投資会社から20億ドルの資金注入を受けることも決まった。工場停止はどうするのでしょう。

政府融資の出所は7000億ドルパックからの流用、ブッシュの発表する顔は苦渋というか冴えない。でも年末を控え、解雇の連鎖でハチの巣をつつくような米社会をみるよりはるかにいいとおもう。破産させるにも具体的な軟着陸と心の準備時間が必要だ。だってGMが最悪の金貸しのような融資条件を完遂できるか、ブッシュもオバマも条件面では厳しい。GM破産を念頭に、繋ぎ支援とは破産ショック吸収措置でもある。

●全車種が平等に売れない
いま車が売れない。ガソリンの消費が多かろうが少なかろうが、ハイブリッドも電気自動車もすべて公平に売れない。だいたい電気でコンテナトラックやコンクリミキサーが動くか。バイオでタンカーが進むか。グリーン車なんて夢の先だ。燃料効率の悪い米ビッグスリーの車だけ売れないなんてことありません。効率自慢のニッポン車もダメ。

●日米独で各一社倒産の痛み分け
当地の電気自動車メーカー数社も10月から売り上げガタ落ちで政府に特融を要請しておりますな。ゼロ金利で消費が少々増えるとしても、車の買い控えが止まり、叩き売りの差し押さえ住宅が売り切れになるなんて思っているのは売り手だけでしょ。そこでアイデア:英仏伊西のメーカーはどうでもよいが思うに、アメリカと日本とドイツのビッグが一つずつ消えれば世界自動車業界のためになる。各社のリストラでは不十分、世界自動車業界のリストラが必要なのだ。関連業界は放っておいても自然に再編され。日独米一社ずつ、ババ抜きといかないものか。もちろん潰れたビッグの社員救済は残った労働省に丸い投げせずビッグが支援する。いかがでしょう。(了)



Pnorama Box制作委員会

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