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円高など、あれこれたわいなく
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〈 2008年 12月 18日 木曜日 )
●円高止まらず
円高がまた一段とスゴイですね。円はバブル崩壊から空白の10年を経て立ち上がった不死鳥,円は強いと海外で誤解されているのでしょうか。米のゼロ金利は解雇の波に無力だろう。そうだとしたらドル安の退避先である円はまだあがる。1ルド80円まであがるかな。 この円高を利用してお正月はハワイへ買い物に行くもよし、余裕のある方は湯水のように使いまくって景気をつけてくださいまし。 ●低金利が効果を生む北欧 当地ノルウェーは17日、ワンテンポ遅れて中銀が4.75から 一挙に1.75下げて3%に切り下げました。エヘン、年末までに3%と私の予想がまぐれあたり。北欧の福祉国家では教育費、医療費の心配がないうえ年金も現今の20代までは安心できる。よって貯金しないですね,この国の人は。福祉国家の家庭はローン漬けなのである。見渡す限りローン家庭であり、学費ローンも住宅ローンも、半年前に借りた利子の支払いは半分になりますから『よかった』と喜ぶ家庭-人口がとても多い。09年欧州全域にゼロ金利に向かう。さあどうする中・露。 ●OPEC生産に大鉈 石油安がせっかく消費者に恩恵が感じられるようになったのに、OPECが超大幅な減産2.2mb/dに踏み切った。9月からの減産総量は4.2mb/d、09年1月からの日産は2.4mbしかないぞ。肉を切らせて骨を切る……ですね。7月の高値147ドルから先日は43ドルですから同情する余地はある。サウジの目標70〜80ドルは達成される減産であるが、OPECの決定は往々にして加盟国が厳守しないため、実際はどうなりますか。non-OPECから減産に応じるのはロシア、アゼルバイジャン、アルジェリア、それ以外のnon-OPEC石油産出各国は余得に預かる。 ●靴を投げつけられたブッシュ マリキ首相と一緒に記者会見中、記者からクツを投げられたブッシュのヴィデオは何度見てもおもしろい。ブッシュは学生時代に野球とラグビーをやっていたので飛んでくる靴を躱すぐらい軽い。きれいにダックした。このあと記者代表が同僚の非礼暴挙とお騒がせをお詫び演説している。それで思い出すことがある:サッダム捕獲のウワサが出た日ブレマー行政官が記者会見でI got himと一言。するとワーンと総立ち歓喜して喚いたり踊りだしたり、しばらく収まらなかった。そのあと記者代表が「あまりの嬉しさに見苦しいところをお目にかけ会見を中断した非礼を謝す」と詫びの演説があった。 靴を投げたザイディが英雄に持ち上げられ支持のデモがあったことは驚くにあたらない。9.11のニュースでお祭り騒ぎした国民ですから当然ザイディ釈放は議員たちにもある。ま、それで国会議長が辞任すると言い出したのですが、反米に限らずイラクは武器をもたず自由にデモができる国になった。 ●パニック、疾走したサーカシビリ グルジアのサーカシビリがクシュネル仏外相とトビシリ郊外のロシアが爆撃した地区を視察中、近くで銃声がありサーカシビリがパニックに陥った。突然駆け出した大統領を警備部員が追って取り押さえ、車に押し込んだ。その間クシュネルと他の随行員はポカンとサーカシビリの異常な行動を見ていました。遠くの銃声だ。あたりにロシア兵はいないがサーカシビリはロシアの暗殺スナイパーという。ポーランド首相と同行の車列に銃撃があった事件は自作自演といわれる。またTV出演の前にネクタイを丸めてシャブリ続ける姿といい、サーカシビリは異常なところがある。 英ミリバン外相に詰め寄られて南オセチア攻撃はグルジア軍の先制攻撃であることを認め、欧州からNATO加盟は棚上げされた。南オセチアは昔も今もロシアよりの自治区である。それでよい。この男を支援するのは間違っている。 ●暗殺に逃げなかったアンワール・サダト パニックのサーカシビリと対照的なエジプト大統領、アンワール・サダトの暗殺(81年)を思い出す。パレードにサダト他が直立して閲兵中、一団の兵がサダトに向けて銃撃した。横に居たムバラクたち側近は素早く身を伏せたが、サダトは屹立敬礼の姿勢を崩さなかったため数発受けて倒れた。大将は逃げ惑わない? 威厳を保つ?一国の長なら泡食って駆け出すサーカシビリよりサダトのバカ崇高をえらびたい。(了)
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