安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ブッシュ、オバマを礼賛
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〈 2008年 12月 17日 水曜日 )


●ゼロ金利のアメリカ
アメリカの金利政策は今の1%が最低限界、と素人なりに思っていたら、バーナンキはターゲットをゼロから0.25%にしちゃいました。実質的にはゼロ金利だ。デフレになりませんか。日本が経験した量的緩和quantitative easing である。それでもって住宅不良担保証券を大量に買い上げ処理し、政府長期債も購入するという。この支出はオバマが引き継ぐだろうが、オバマは金利政策を封じられた。新ニューディール政策の成功にすべてがかかっている。

●ブッシュ、オバマを礼賛
さてこの発表にバーナンキと現れたブッシュ、いつのまにか最後の戦地訪問イラク、アフガニスタンから帰ってきてサバサバした感じだ。16日WHの執務室でCandy Crowleyと対話インタビューを気さくに受け答え、これほどリラックスして楽しそうなブッシュは珍しい。現ブッシュ政権でオバマに好意的な人は多く、ライス長官をはじめ応援をかくさない。ボスの了解あってのことだろうと想像していたが、ブッシュがオバマ批判を控えてきたのは自制ではないことがこのインタビューでわかった。オバマを非常に高く買っている。で、その発言を下に要約:

『我々はオバマ次期大統領をケアし、成功してほしいと願っている。移行をキチンとしたい』、『アメリカ史上信じられない瞬間-スリルを味わった。選挙結果の出た夜の大会で、多くの人が涙を流し歓声をあげるのを見て深く感動した。この日が本当に来ると思ったことは一度もなかった』、『きっとチェンジをもたらすだろう』、『わたしはバラク・オバマが比較的不確かな立場から大統領に選ばれる様子を驚嘆してみてきた。人々に希望を抱かせた。それは国の為に非常に良いことだ』。

これらのことを友達との会話のようにキャジュアルに喋りますが、どうです、この曇りなき透明な理解は。「ブッシュ政権はもうゴメン」とコテンパンに非難して選挙に勝ったオバマにですぞ。オバマ罵倒を繰り返してきたわたしが回心することはないけれど、ブッシュはまた一段と好きになりました。

●イラクの辛い日々を振り返る
対談を終わってイラクを振り返って立ち話するところはジーンと来る。この部分のヴィデオは長いので訳しません、ここから Bush on sending troops to war を見てください。

コラムでブッシュへの賛辞はこの2年ほど少々やりにくかったが、私にとってアイゼンハワー以降の米大統領でブッシュが最高だと宣誓しておこう。世界にはユダヤ陰謀説と同類のブッシュ妄信がある。曰く:イラク侵攻は石油取得のため、9.11はブッシュ米が仕掛けた。なぜ斯様な根も葉もない虚言が世間に多いのか、忌々しい事なかれ主義と被害者意識と利己主義の産物……そうおもう。(了)



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