安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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危機に強いブラウン、オクテの麻生
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〈 2008年 12月 15日 月曜日 )


●キメ細かい解雇生活者への救済を
麻生首相が23超円規模の緊急経済対策を発表したらすぐ小沢氏から「実体を知らない」、鳩山氏には「、絵に描いた餅」とこき下ろされ、いくつか見た社説も批判的でした。いま政府が金融機関に資金注入したり、公共投資を発表しても倒産や個人破産、解雇は止められない。失業者の救済に目こぼしのないように、というのが私の持論。で。年末にかけて緊急に1超円を解雇さ派遣社員や、社員の救済に当てられる。良いではありませんか。寮や社宅を追い出された人への住宅支援策や、企業に解雇社員を社宅から追い出さないよう要請/支援策、採用内定取り消し規制なんてのはよその国では見られないキメ細かい配慮であり、日本の情緒を感じて嬉しくなりました。麻生首相は定額給付金などで経済危機のハシリにつまずいたが、来年にかけて支持率が30%に持ち直すか期待できます。そうなればしばらくお辞めにならずともよか。

●危機に乗ってブラウン株上昇
イギリス経済はポンド落ちが止まらない。イギリスでの空港内ショッピングではポンドとユーロが等価換算で通用する前代未聞のポンド安になっている。それでいながらブラウン首相の人気が上昇したのは次々に繰り出した大型の緊急経済対策とEU経済対策に指導力を発揮したからである。持ち回りEU議長であるサルコジ大統領は自信もって喋るが経済の仕組みは知識不足、メラケル首相はドイツ流に急いで不況対策を講じない。ブレア政権下で長過ぎる財務大臣を勤めたブラウンが、EU首脳会談でリードする結果になった。人気上昇の理由。現状はともかくイギリス国民にはポンド落ちに比例する危機感がない。たいした力量です。

●たった10年のアイスランド金融史
国家破綻したアイスランドはIMFと北欧から支援金を得て再出発に動き出した。2007年に国連の人類開発指標で収入と市民自由度で最も発展した国に選ばれた国が、世界同時金融危機のあおりで真っ先に破綻した理由、金融頭デッカチの実情はここここに書いたので触れませんが、中央銀行ができたのが10年前で、民間銀行は6年前に開業したという。最近知ってビックリ。1940年代に一応独立したが、人口が30万でしたから外交とか金融政策は宗主国デンマークが代行して関係で、自前の中銀と民間銀行を手にして財テクすると面白いように儲かった。イギリスやデンマークの警報が政府も国民も耳に入らなかったのですな。しかし歴史が浅いので立ち直りも早いのでは。海外脱出を望むアイスランド人は多いが実際に脱出した人は例外的に少数でした。(了)



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