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麻生失言は概ね良性
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〈 2008年 12月 9日 火曜日 )
●税金と元気者の言い分
年に一度の風邪をひきました。体調が悪くなると必ずコラムにひとこと書き足しています。歯医者に行っても触れてきた。今年は通風の件、それだって寝込んだことはないのですが、通風以外に書いた記憶は亡いので今年初めての風邪だろう。明日はオスロへ行くので大事を取って今日は殆どベッドで過ごす。それくらいだから同年に小学校へ入学した麻生太郎より元気である。カケッコと腕立て伏せなら負けない。 ●麻生首相の医療失言は良性 麻生首相が「同窓会に行くとヨボヨボしている。医者にやたらにかかっている。今になるとこちら(首相)の方がはるかに医療費がかかってない。それは毎朝歩いたり何かしているからだ。私の方が税金は払っている」。同感ですな。さらに「努力して健康を保った人には何かしてくれるとか、そういうインセンティブ(動機づけ)がないといけない」。ハタと思いあたる。日本にいた31才まで健康保険を使ったのは盲腸の手術とスキーで骨折入院したときだけでしたから、医者にかからなかった年には市役所から税金を使わなかったお礼の粗品がお正月に送られてきた。キチンと一人一人の保険費用を年度末にコンピューターのない時代ですよ、よくできたものだ。今ではなくなったのだろうか、あれでもけっこうインセンティブだった。この発言に賛同。 「たらたら飲んで、食べて何もしない人(患者)の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」。わかります、そうなんですよ。でも首相が言っちゃおかしいわな。たしは当地で日本人国籍を持つ移住者で公的には移民のひとりだが、国の福祉に頼ったことはない。ずっと退職年齢の67才まで税金を払ってきた。「たらたら飲んで、食べて何もしない人の分の金」を払ってきながらこの国で自分が長期病欠とか入院したことは一度もない。それなのに市からは粗品もくれない。ですから私は意地でも長生きして払った分を年金で取り返そう、病気になったらデカイ顔であれもこれも要求しよう……とおもうことがないでもない。 「医師は社会的常識がかなり欠落している人が多い」。これは文句なく賛成。 当地でも独善的な医師が増えているニュース、医師教育のありかたが問われている。首相だからって轡(くつわ)をはめることはない。やんぬるかな、失言を大めに見る度量が人々になく、野党も与党も政争の具に利用する。ギシギスしないで大らかに行こうではありませんか。 ●定額給付金、地方自治体よシッカリせい 定額給付金というのはブッシュが今年春、景気対策の一環として決定した税還付(戻し減税)源資の出所は違うが主旨は同じとみる。人気取りにも役立たずの措置である、という前提で6日の麻生発言「貧しい人には全世帯に渡すが、『私はそんな金をもらいたくない』という人はもらわなきゃいい。(年収が)1億円あっても、さもしく1万2000円が欲しいという人もいるかもしれない。それは哲学、矜恃の問題で、それを調べて細かくしたら手間が大変だ」は常識にそった意見とおもう。混乱するのは市町村がダラシないから、地方自治体はもっと自信と自主性を持て! ●最低の悪性失言 首相になる前、朝鮮人創氏改名について論議を呼びました。重要な事実でくぁり、いつのまにか受け入れられるたが、7日のこれは事実無根の暴論で悪性である。グローバル政治家として文句なしに落第。「世界中、労働は罰だと思っている国の方が多いんじゃないの。7割ぐらいの宗教の哲学は労働は罰だから」、「我々は働くというものは正しいと思って育ってきた。(日本では)神々は働いていたんだから。神々が行うなら善行に決まっている」、「労働は神が与えた罰と思っている国と、神と一緒にやる善行と思っている国では、労働に対する哲学が違う。それが日本の持っている底力」。 内閣支持率21%ごときがと思って書き出したが、やはり麻生太郎はお辞めになる方がよろしいかと。来年早々に総選挙と予想されていますが、首相が突然辞任してもおどろかない国です。いつでもいいでは。(了)
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