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米に匹敵するイギリスの救済案
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〈 2008年 10月 9日 木曜日 )
NIKKEIがおもいきり落ちましたか。輸出で生きる日本企業は雇用リストラを計画していることでしょう。オスロ証券取引所も水曜日6.44%落ちました。今週3日間で17.86%下落は歴史的であります。
●ブラウン英首相、主要8銀行を救済 米欧の中央銀行六つが0.5%の協調利下げを断行、米政策金利は1.5%に、イギリス4.5%に、ECBが3.75%になりました。当地ノルウェーの中央銀行はこの報道に異例の委員会を開いた。だけどあいかわらず市場は不安定でありますな。イギリスではブラウン首相が4000億ポンドいう米の7000億ドル救済に匹敵する救済案を発表、主要8銀行に資本を投入する。国際金融の中心ロンドンの地位と名誉を維持するためにも、かなりの公金投入が必要だろう。しかしどこから4000億ポンド、70兆円ちかくを調達するつもりか? 大風呂敷を広げておいて、これは上限だから実際にはおそらく3分の1も使わない算段か。 ●アイスランド破綻の余波 先日のアイスランド破綻の第一波がイギリスで現れた。アイスランドのインターネットバンク「Icesave」と二つの銀行の支店が閉鎖状況にあり、英国内3万人の顧客がお金を引き出せなくなっている。で、ブラウン首相がアイスランド政府を告訴すると、救済案の発表のついでに言いました。ホー直裁だなあ、アイスランドは預金の全額保証を公約していますから、安心していいのでは。現にレイキャビックは全金融機関が死に体ですが、市民は預金引き出しに押しかけないまことに平穏な状況です。国家存亡のときパニックを避け市民は勝手な行動を慎む。あっぱれではないか。 ●誉れあれ、科学ニッポン 暗いニュースの中、日本人がノーベル物理学賞を3人一緒に、翌日はまたお一人がノーベル化学賞を得た。飛び上がりました。これくらい喜んだのは雅子さまがBaby Girl を産まれた日いらいである。受賞者各氏のヒラメキについて: 南部陽一郎(米国籍) 「研究は汗と不満と甘い夢でなり立っている」。 この大先生にしてこの言葉。研究者でなくても天職と思って日々仕事にいそしんでいる向きにピタリと嵌まる。いい言葉ですね。氏の業績「対称性の自発的破れ」よく話題になった「ひも理論」はひらめきの成果。こつこつ編み出した成果の理論ではない。40年前にひらめいた氏の理論を、いまCERN(欧州合同原子核研究機関)がハドロン衝突型加速器を使って実験し、はじけ出る粒子の非対称性を実証しようとしている。汗と不満と甘い夢、そこに素晴らしい世界がある。 益川敏英 「CP対称性の破れを起こすメカニズムは、クォークが4つだけでは難しかった。素直に考えていけば、6つが自然。なかなかいいアイデアが浮かばなかったが、風呂から上がったときに6つまで拡張すればできると思いついた」。 小林誠 新たな理論の糸口は、乗り物に乗っているときなど「ぼーっとしながら(思考を)反芻(はんすう)しているときに思いつく」。 下村脩 「なぜクラゲが光るのか。どうすれば抑えられるのか」。ボートをこいで海に出た。寝そべって考えていると、突然ひらめいた。「pHが影響するのではないか」。 クラゲから緑色蛍光タンパク質(Green Fluorescent Proteins)を発見したヒラメキが浮かぶボートに寝そべっていたとき。当時はこの研究成果がなにかに応用できるとは考えもしなかった。ン、なら当時もしイグ・ノーベル賞が既にあったとすれば受賞するタイプの研究かな。それがいまじゃ分子生物学の分野で欠かせない汎用ツールという。アルツハイマーの神経細胞がどんな風に変化盛衰するか見える由。ありがたや大先生。 ひらめきはいつも考えていることが肝要とされます。次元はちがいますが、わたしも失せ物をどこで忘れたか、3日目にアソコだと思い出すことがある。また寝る前にスゴイ思いつきがあり、絶対忘れないから安心して寝入ってしまうと、朝になって思い出せなかったり。思い出してもスゴイはずがつまらないアイデアだったり。でも四六時中あたまのスミにあるからフっと灯るのだろう。(了)
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