安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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先進国の縮図アイスランドの破綻
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〈 2008年 10月 8日 水曜日 )


世界経済はもはや危機なんて騒いでる場合じゃない、底が抜けた。きょうはわたし、余生を貧窮に生きるハラを決めましたな。

●「国家破綻に至るかもしれない」
ハイテク立国のアイスランドは、先進国を凝縮した政治-経済-福祉システムを有している。そのアイスランドで中央銀行が国内No1の銀行に5億ユーロを投入、国内no2の銀行を国の管理下にした。だがISK(アイスランド・クローネ)の暴落をとめられず、為替レートを固定相場に設定したものの、火曜日、国家破綻に直面した。金融危機の定義を超えた『国家破綻』ですゾ。

●ロシアに支援をあおぐ
アイスランドのゲイル・ホルデ Geir Haarde首相が「国家破綻に至るかもしれない could be national bankrupt」と火曜日にTVスピーチがありました。異常なときには異常な国に助けを求める事が起こる、と前置きしてロシアに財政支援求めことを明らかにした。そして、プーチンが40億ユーロの援助を了承してスンナリ決まった。レイキャヴィックとモスクワの経済関係は殆どないがなぜか外交関係は良好である。アイスランドがNATOメンバーであるとかEU加盟国でないこととは関係なく、自分のことで頭がいっぱいのEUとアメリカに支援を御願いできるときではありませんから。

●アイスランドは頭でっかちの金融大国
ロシアも金融市場は世界に連動してダウンだが、政府は国営にした石油の上がりを全部投資にまわさず溜め込んでいる割合が多い。プーチンロシアの経済はまだ余裕がある。アイスランドはロシア方式と正反対に。金融投資に全国経済を負うかたちにしていた。人口31万のリッチな国が有り余るお金を外国に投資するのは自然のなりゆきです。実際アイスランド最大の企業は海外投資を専門にするバウグルBaugurという投資グループです。アイスランドの金融機関が海外に展開した総額はGDPの9倍という。国家経済に対する金融規模が奇怪なまでにオーバーサイズ、すなわち一旦不良資産が広がれば国を何度も破産させる規模にまで膨れ上がっていた。

アイスランドでは古代ノルウェー語を話す。数ヶ月前にノルウェーは北欧のよしみで5億ユーロ融資に合意していた。アイスランドはいまのところ借り受けを保留しているが同意したとの情報は役立っているようだ。さて、アイスランドは欧州各国の銀行や企業に巨額の投資をしていたてまえ、アイスランド発の地震余波は欧州全域に及ぶだろう。(了)



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