安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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合意なった7000億ドル支出
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〈 2008年 9月 29日 月曜日 )


●7000億ドル決着
7000億ドル(75兆円)救済プランが合意に達し、ポールソン以下の財務省が徹夜で合意事項を公式文に作成し、月曜日下院で正式に承認、早ければ水曜日に上院で可決される見通しになりました。やっとというか、この5日間は政府財務省と上下両院3者が綱引きに疲れる適度な頃です。揉めているいるうちに全米一の貯蓄銀行Washington Mutualが破綻してJPMorganに買われてゆき、昨日はまた英の中堅銀行がンーザンロックと共に政府管轄下に入った。そろそろ米銀行が抱える不良資産Toxic Assetsを引き取って、銀行決算をキレイにし、世界にまだたくさん残っている投資銀行やヘッジファンドが活気を取り戻せるならよろこばしい。

日本への影響は米国内ほどではないが、おもうに日本家庭のへそくりは、株や債券に換えていたでしょう。預金したって利子がないんだから。へそくりは軒並み20-30%目減りしているはずだ。解約しようものならもっと減りますからね。米の税金投入で市場が明るくなれば徐々に目減りが回復します。われわれは米の納税者のように悔しいことはない、市民の知恵です、素直によろこびましょう。

『金融市場は心理的影響が計り知れない、元気をだそう』と世界のリーダーのなかでサルコジさんひとりが浮かれていた。あのときは『お前判っとらん』と思いましたがやはりサルコジは傑物ですね。

さて救済案の内容がポールソンの素案をどれほど制限したか、たしかな内容は発表を待たねばならない。日曜日、合意に達したニュースを受けてマケインとオバマの別局によるTVインタビューがあったが、ふたりとも合意内容に精通している訳ではなかった。概要はオバマがミシシッピィ対決討論で冒頭に話した4項目の救済基本案が合意されたようだ。だからオバマは自信にあふれており、先の対決では互角に経済問題を戦わせたマケインは冴えなかった。この四項目とは、両院代表がマケインとオバマが加わったホワイトハウスでの協議のたたき台として作成された紙1枚の基本方針である。厳しい制限は共和党からの提案で、オバマよりマケインが強く要求したものである。抄訳は26日のコラム【続/米金融救済案】にアップしておきました。ま、月曜日に合意救済案が公になるのですが、比べてみるのも一考かと思う次第。

●オバマvsマケインTV討論、余談
先の対決は、互いに討論をさけてしまい、司会者の問いに答える二人の独演会になった。マケインは90分のあいだにオバマを一度か2度、それも横目で一瞬見やる程度でした。それでいて言うことはキビしい;Senator Obama doesユnt understandと何度いったかしら、7回というコメントがあった。一方オバマは何度You are wrong. Itユs not truth.と反論したことか。オバマはI agree with John.と何度も同意することにやぶさかではなかった。反してマケインは一度たりともオバマの主張に賛意を示していない。二人の主張、性格は大きな隔たりがある。みなさん討論の勝ち負けに興味がある。わたしも大有りです。しかし二人のトシ、経歴、体躰、までこうも違うと客観的に軍配をあげるのは至難、共和党支持者はマケインが完勝したと言い、オバマ支持者は最高と歓喜する。一般世論では、オバマが倍くらいの大差で討論の勝者となった。これじゃオバマがいくら失言、虚言してもラクチン勝利です。私の判断、論争では明らかにマケインが上でした。だがジョン・ケリーはTV討論でブッシュを翻弄したが選挙で負けた。(了)



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