安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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タリバン優勢、アフガニスタン
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〈 2008年 8月 28日 木曜日 )


●古典的イスラム兵士・タリバン
かつてソヴィエト軍を破った頃のタリバンは北の国境から侵攻する敵軍の戦車隊と押しつ押される前線があった。また同盟軍がタリバンを攻めたときもクエッタ、カンダハルが陥落し、ヘラートのタリバンはイランに逃げ、特に高台あるにマザリ・シャリフの要塞攻防は古典的イスラム歴史ドラマをおもわせる。あの要塞内で米白人タリバンJohn Walkerという名の青年が捕らえられました、思いだすな。というふうにタリバンは正規軍/ヴォランティア軍として戦い、負けて村々に戻った。

●待ち伏せと拉致で攻勢にでたタリバン
ここ数年のINSURGENCEはあの頃の直系タリバンではあるが、不意打ち戦法と外国人拉致が同盟軍をウロタエさえた効果に力を得てすっかり攻勢に転じた。支援ワーカー、ビジネスマン、何者であろうと外国人ならみな十把一絡げにスパイと頭から信じている。善意の支援ワーカーはたまったものじゃない。

タリバンのように捕虜の交換条件と金品を要求する拉致のほかに身代金目的の犯罪拉致がおうこうするようになった。思い出しながら少し例を挙げると:

観光半分で出かけたバスに乗った韓国の教会員グループが拉致され、数人が殺害された。これはタレ込みによってタリバンが実行した。

ごく最近は二人のイタリア人女性が、現地人ワーカーと車で移動中に拉致されている。この支援グループはアフガにスタンでも一番古いNGOでAFCといったかな、寡婦と孤児を救うグループと飢餓を救うグループがあり、とても地元民から信頼されている。だもんでお世話になっている寡婦たちやみなしごたち、市民も一緒になって釈放せよとデモ抗議がいこった。そのため結局一週間ぐらいで釈放されたが、地元民から愛されているといっても安心できない状況である。

これもことしですがバングラデッシュの貧困救済支援ワーカーが事務所にいるところを警察官に扮した数人に拉致された。事務所にあった現金を盗んでおり、タリバンか、犯罪拉致かはわからない。その後どうなったか知らないよくある事件をなぜ覚えているかと云えば、バングラデッシュの代名詞である貧しい国が貧困支援を派遣する奇特というか十徳というか驚いたからです。

●ペシャワール会、伊藤さんの場合
さてペシャワール会の支援ワーカー伊藤さんが無惨に殺害された。拉致して移動の途中で警察との銃撃戦があったため逃げ際に殺された現地報告が信頼でき、タリバンの犯行である。警察の追跡が遅れたら、先のイタリア人のように地元民の釈放要求デモがあるなどして、解放されたのではないか。惜しまれる。

タリバンの攻勢が強まったことしはパキスタン当局が各国NGOに対して警備を付けるよう警告を発した。ペシャワール会にも通じているハズである。ただ政府支援の少なく、ムダ使いできないNGOほど予算がなく警護をう余裕がない。パキスタン当局は警備をまわしてくれるのではなく雇えと、まそんな政府だから。

●灌漑用水路でケシを栽培するタリバン
ペシャワール会も農業振興のため灌漑用水路を作っているが、道路と灌漑用水路は各国政府が競って整備した。米が作った砂漠を潤す長い用水路はパキスタン当局に管理している。問題は、農地が用水を利用できるよう許可する役人が腐敗しているため水路の周辺はケシの花畑という。タリバンの財源をつくるために……(了)



Pnorama Box制作委員会

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