安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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牛肉反米から独島反日へ
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〈 2008年 7月 16日 水曜日 )


●奇観、連日の牛肉抗議集会
韓国の米輸入牛肉の安全性に反対して2ヶ月も続いた激しいデモがやっと沈静化したいま、あれはいったい何だったのか、韓国の情報に疎いわたしには依然ナゾである。

始まったのは5月でしたね。その前に日本でも米牛肉の輸出禁止部位が紛れ込んでいた事で抗議行動がありましたが、米政府がチョイと謝罪しただけで静かになりました。韓国はまるでちがう。5月から始まったデモは暴徒に発展したものから一般市民、老若男女からなる群衆のロウソクデモまで、それが連日のことですから、米の牛肉ぐらいでなぜそこまでやるのか。背後に反米があるといわれても反米の中身は何か、なぜ様相が一変したのか。李明博政権ができたのは、盧武鉉前大統領によって損なわれた米中関係を修復する政策が支持された、そういうふうに理解していたのだが、また反米に戻っで李明博をレイムダックに追い込む。韓国分裂!ほとほと韓国の人は複雑だな。

とにかく狂牛病骨髄が絶対に混入しないよう衛生面での輸入条件が改正され、2〜3週間のうちに新しい米牛肉が韓国市場に出る。そのとき再び抗議の嵐がふくのか、もう興味をうしなって何事もおこらないのかわたしには見当がつかない。

ハード・コラムを覗いていらっしゃる諸氏に遠くおよばない知識と情報をもとにピントはずれは承知の上、手探りで私感を書き進みます。

●アメリカの再考を促した韓国
韓国の激しく長い牛肉闘争にメリットはあった。アメリカは自国産牛肉の安全性が信じていたように完全ではないのでは、と疑い始めたことです。それまでは米の食品安全基準とチェックは世界一、おまえたち日韓の検疫はイチャモンだと言わんばかりでした。こうした意見はブッシュ、オバマ、共和も民主もなにもかもアメリカ人全般の確固たる意見だった。韓国の異常な騒ぎがなかったら、アメリカが自問することもなかった。フンギリの悪い日本はこの件で韓国に大いに感謝しなければなりません。

デメリットももちろんある。韓国の反米は中国を喜ばせる。北朝鮮はもっと喜こんでいる。大局的な歴史観でみると、朝鮮半島は中国の覇権に属する。家出した放蕩息子=韓国が帰ってくるようなものです。米が韓国にイヤけして疎んじれば北朝鮮はそれだけ米と話がはずみ、核の検証をいい加減にすましてくれるだろう。米の支援開始はもうすぐだ。北は政治的に韓国の上にたって交渉できる。

●独島ダー、竹島ダー
さて、竹島を日本領土とやんわりした表現で文部省が指導要領解説書に書いた。真っ当ではないか、韓国の教科書には臆面なく韓国固有の領土と書いてある。一方的であり、それぞれの言い分を酌量しないのは不公平の誹りをまぬがれません。韓国教科書が係争中と書けば日本もそれに倣っただろうというのががはじまっているという。反日で結集すれば李明博の延命につながる。これでトクをするのが中国と北朝鮮、自明の理である。もちろん李明博が目をいっそう細めます。中国は尖閣諸島のことがありますから、韓国に味方するでしょう。反日でバカを見るのは韓国の人々、ウサばらししたって生活はよくなりません。

日本は対岸の火事を見るように安心してワクワクしていればよろしい。他国の教科書に国が注文つけるのは内政干渉でして、これをするのは世界中で中国と韓国が日本に対してだけです。教科書に書かれた歴史は世界の国の数だけありますよ。パレスチナでは幼稚園からイスラエルを極悪非道の敵と教え込みますが教科書問題で国が口論することはない。(了)



Pnorama Box制作委員会

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