安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ノルウェー、レスビアン婚姻法を可決
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〈 2008年 6月 12日 木曜日 )


●同性婚姻法
北欧諸国とベルギー、オランダでは同性の結婚を制度化している。この方面には疎いのでよく知りませんが、各国こまかい点で少しちがうようです。異性カップルが享受する法的な保護と権利を、同性カップルもまた同じように与えられているとは限らないようです。アメリカでは州によってOKもあれば犯罪扱いする州すらある。

ノルウェーは同性愛者への差別を禁止する法律を世界で初めて1981年に制定したそうで、そんなこと初めて知りましたがな。その後デンマークがはじめて同性結婚者の地位を男女の夫婦とおなじように、つまり同じ特典がもらえる婚姻法を制定した。ま、そのまえに同居者の権利を結婚夫婦と同等にする法律ができたり、ノルウェーでも同性カプルに優遇措置をとってきたのですが。

●レスビアンもOK
さて、ノルウェーの同性婚姻法はこれまでホモだけに認めてレスビアン同士の結婚は正式に法制化されていなかったという。そんなこと初めて知りましたがな。そういえば芸能人は昔から多いが政治家は大臣から、有名芸術家が堂々と仕事をこなしているのにくらべ、女性同士は陰に隠れているように見受けられる。

そこで11日、ノルェー国会では長い議論の末に票決の日がきて、賛成81:反対41で可決した。これだけ差が出るとはね。反対は野党で最大の政党の進歩党と少数党のキリスト人民党。もうひとつの野党である保守派は賛成にまわった。野党の進歩党と保守党が連合すればかるく過半数以上なのですが、犬猿のなかで一緒になれない。

●母と実子と『共母』のレスビアン家庭
北欧はルーテル派が国教で司教地位は政府に任命権がある。さて、レスビアンのカプルは昨日まで国教会に属さない教会で式はあげられても法的な婚姻関係に登録できなかった。これでめでたく国教会の教会で正式に挙式を挙げることが出来る。ホモのカプルは養子を貰うことが出来る。レスビアンの場合は、養子縁組のほかに、出産できる身体ですから実の子が可能。いままではデンマークへ行って人工受精手術を受けていたのが国内の病院でも人工授精が許可されることになった。実子を生んだ片方がお母さんで、じゃもう一人の女性は「お父さん」……ではありえませんから、登録する際に法的用語が造語された。訳せば「共母(トモハハ)」。

●人間みな平等?
また子供が18歳になると精子の提供者であるドナーである実の父親を知る権利が得られる。知りたくなければそれでよし、デンマークではドナーは知らされないシステムらしい。野党が最も反対したのはこの実父を開示できる点にある。また子供のためを考えるなら二人ママの家庭はいかがなものか、レスビアンの親側の願望に即して子供を犠牲にしないかという疑問がある。

一方ですべての人間は平等の権利があるといういう基本にかなった法律でもある。こういう問題はわたしにはよくわからない。だが、街中で同性愛者が手をつないで睦まじい姿がいやがおうでも目につくようになるだろう。イヤハヤ。(了)



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