安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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オバマとヒラリーの共闘体制はじまる
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〈 2008年 6月 4日 水曜日 )


●虫酸のはしるオバマとサポーター
オバマが予備選を終了した3日、ミネソタで指名勝利の演説を聞くベエと、一眠りしておいて夜中3時にTVで見る。虫酸の走るオバマだけれど、ここまでくれば義務ですから見ておくべえとなかばやけっぱち。

OH! 聴衆の多いこと。まえに75,000人の大観衆を集めたオバマですから驚きはしないが、いやだな。オバマに結集したノンポリの若者と知識層てのは最悪の有権者層であります。、八つ当たりみたいですが、全学連と日教組みたい
なもの、体制破壊と平和フールの烏合の衆である、とわたしは見なしている。

演説を聴きながら、高揚と緊張と大望のトキここに至ったオバマは乗ってますね。ジョン・ケネディの大統領就任演説はこれほどではなかった。あくまで現象面での比較ですが、ヒットラーとナセルが大群衆に演説する白黒トーキーを思い浮かべました。

●ヒラリーベタ褒めに転じたオバマ
勝つと決ったら、ヒラリーをほめ殺しするまでよく褒められるものですね。知識、経験、知力、気力、忍耐力の素晴らしさ、こういう強敵とともに多選挙戦を戦えたことを感謝している……等々、それはそれは話し上手だが、ヒラリ−支持者はどんな気持ちだろう。オバマのスピーチに先立ってヒラリーがNYで敗北宣言ではなく保留した例のスピーチでも冒頭にオバマを優れた政治家、同士と讃えたが短くさっぱりしている。

オバマはマケインとケリがつくまではヒラリーの支持が絶対不可欠ですから、味方につけるため余裕ののホメ殺し方便だろう。オバマはマケインとブッシュを同類と吹き込んだように、ビルとヒラリーを同類と言い張っていた。最近こそいわなくなったがその反動か、勝利演説でのビル・クリントン攻撃はマケイン攻撃より凄まじかった。なぜだ。

●ビル・クリントンを引きずり下ろしたオバマ
なぜかは知らず、しかし民主党内にはクリントンを蛇蝎のごとく嫌う雰囲気があるからオバマは安心して前大統領を罵倒できる。ビル・クリントンの名声と民主党への影響力は選挙が始まってから急激に地に落ちた。原因はおそらく『聴いたことがないおとぎ話』と呵責ないオバマ批判だろう。それが逆効果になった具体的な動きはクリントン派特別代議員のクラガエである。ビル・クリントンが自派の特別代議員たちに電話でいくら支持を頼んでも無力、最後は雪崩をうってオバマをエンドースするにいたった、これじゃヒラリーがいくら支持投票総数でオバマを上回るといっても、馬の耳に念仏です。

話を変えて、ヒラリーがこれほどタフで、シブトさがあるとは想像した人はまずいないだろう。安倍晋三のように精神軟弱は困るが、あまり一徹な人にも迷惑しますね。わたしは、レースに遅れあっさり撤退したジリアーニに好感をもつのですが、ヒラリーが保留したのはムリならざるかな。同情できる。

●ヒラリ−陣営、敗北の余韻と心の整理
長い激戦の、全力を尽くしたうえでの敗北である。余韻を祖博するくらいの猶予はヒラリーに、特に同世代の女性支持者にも必要だろう、情けを持って待ちましょう。土曜日にワシントンで支持者に撤退声明をだし、オバマを応援するようお願いするらしい。ヒラリーは民主党がマケインに勝つためには何でもする、オバマから副大統領への要請があろうとなかろうとオバマサポートを厭わなない度量はある。一方オバマは方便だろうが共和党マケインとの争いがおわるまでは、ヒラリーと二人三脚を望んでおり、実際電話で相談が始まっている。IPACでの二人の演説で互いに親イスラエルであることを紹介し、整合性があることで想像できる。

●意外なオバマの顔、強烈な新イスラエル
いまオルメトがブッシュと話し合うためワシントンに来ています。ユダヤ・ロビイストの集会IPAC (American Israel Public Affairs Committee Articles)で、この3人、オルメト、オバマ、クリントンが演説した。このなかでオバマの演説を全てナマ放送で偶然みたのですが、強烈なイスラエルサポートに思わず身を乗り出しました。エルサレムはイスラエルのものと明言したぞ。それじゃハマスと絶対会話はもてませんよね。イランと話し合う姿勢に変化はないが、ダメならあらゆる経済制裁を欧州、日本(といいましたな)と協力して実施、石油積み出し禁止や銀行預金その他海外資産の凍結などブッシュが出来なかったこともくわえたうえ、それでもダメなら武力解決を辞さないと、さらにイスラエルの危機は米の危機、軍事行動を(イラン・シリア、パレスチナ、レバノンノヒズボラ、ということになるわな)共に起すと言いました。ユダヤ・ロッビストの会場はヤンヤの拍手です。

マケインへの理論武装の一環か、リベラルなオバマの右翼的な別の顔が見えた。オバマの中東政策には突っ込みたいポイントがたくさんある。この演説は今日のニューすからメディアの分析の対象になるはずだ。(了)



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