●ヒラリーの少女的空想
ヒラリー・クリントンは11年前のボスニアを訪問した。そのときの様子を身振りをよろしく、『狙撃兵の銃弾の中に着陸したのを思い出すわ。空港では歓迎式典のようなものがあるとのことでしたが、それどころか、私たちは頭を低く走って車のなかへ滑り込んで(左手をヒュッと横に振る)、わが軍の基地に直行したんですよ』"I remember landing under sniper fire. There was supposed to be some kind of a greeting ceremony at the airport, but instead we just ran with our heads down to get into the vehicles to get to our base."
これがですね、真っ赤なウソ。思い出したんじゃなくてソープドラマ風に空想したのね。オバマのハイな空想にくらべ、次元が低すぎるぞ!
●実像ヴィデオでウソがばれる
1996年オカッパ頭のヒラリーが娘のチェルシーを連れて、ニコニコと手を振ってタラップを降り、出迎えの大統領代行と握手、歓迎市民の方に行って握手しているヴィデオが放映されました。言い訳できない醜態をさらした。万事休す。ヒラリー側はメmisspokモ,“minor blip”ミスポーク、瑣末事とカンタンにもみ消そうとするが、大統領としての資質以前の問題、低俗な本性がみえてしまった。ヒラリーは外交経験の豊かさを吹聴し、大統領には自分が一番適していると自負する。その経験の一例がまっかなウソということは、政治家の学歴詐称と等しい。
だれにも話に尾ひれをつけて友達仲間を笑わせることが、大ななり小なりあるだろう。家族や同僚にばかにされ、後輩から「また〜」と疎んじられる。身に覚えがある不肖小生と謂えどもあらたまった席で作り話でもって関心を買うようなSHAMELESSではない。因みに、このコラムはわたしの『あらたまった席』である。
●幼児的、天性の虚言癖を示唆
施政者には公に出来ない真実があり、発言にはウラがあり駆け引きがある。その種の
ケムにまく虚位の発言は政治の一部であり、是か非か、許す許さないの問題ではない。またビル・クリントンがモニカ・レヴィンスキーとの関係を否定した虚言I neverノ.を、わたしは窮地に陥った人間のパニック感情として非難すべきウソとは思っていない。
このヒラリーのウソ「銃弾のなか、走って車に……」云々はまったく異種であり、幼児的で天性的な体臭をヒラリー・クリントンにみた。おもうにこのホラ自慢の一件は、両陣営最近の泥仕合、ライト説教師、パスポート・データの盗見、B・リチャードソンはユダ、など、いわば選挙戦術に絡むテーマであるのに反して。ヒラリーの作り話は社会人としての欠格を示している。
ヒラリーは次回ペンシルベニア予備選の調査は現在クリントンが52%:39%の余裕あるリードをたもっているが、ウソ発言でヒラリ−離れがどの程度になるか、4月22日の投票日までまだ何がおこるか流動的だが、ヒラリーが勝っても僅差ならもうこの先勝ち目はないだろう。(了)