安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


-------- ----------------------------------
国連加盟の是非を回避した台湾人
------------------------------------------
〈 2008年 3月 23日 日曜日 )


●いつ馬英九を北京に招待するか
馬英九勝利に中国は歓迎の談話を発表、これでいっぺんに中国は態度を変えて中台対話のはじまりです。さっそく、馬永久を北京に電撃招待、胡=馬会談をセットして歓迎漬けにしてしまおう。世界に中台平和共存をアピールし、積み重なるもろもろの対中批判をかわす絶好の機会だ。胡錦濤が小泉あとの安倍さんを早々北京に招待したように、陳水扁あとの馬さんを北京でかんげいするのでは? 総統就任は5月ですから来日予定と調整してその頃か。そうやって台湾経済は中国経済に取り込まれるのですね。

それにしても、同時に実施された『台湾国』国連加盟への住民投票が投票率35%とは哀しいではないか。有効投票率の50%に達せず不成立に終わったのは失敗だ。台湾の国連加盟申請については一つの中国で台湾環境が波立たなければそれでよいと、軽々に考えている世界から総スカンされたって、重くうけとめることはない。

●台湾は世界平均の大国
台湾への国際的関心がどうして少ないか、チベットへの精神的支援が異常に高いのはダライ・ラマの名が世界に精通しているからで、李登輝が退陣してからというもの、台湾は顔ナシさんだ。カオでだめなら「国連加盟」に託して国民総意を示せばよかった。台湾に政府は要らないという台湾人はいないだろう。台湾の人々が選ぶ独立した政府がありながら、国連の一国として認められない違和感はないのか。国連には大小豆粒国まで百数十各国もある。台湾の経済力は上から21番(2005年)というのに国として認められなくても良いというのですか。ロシアから独立した、グルジヤ、ウクライナ、セルビヤから独立宣言したコソボなどより格段の民力があるのです。謙虚すぎます。

●台湾人のアイデンティティー
米中から脅されようが、国民の意思表示として党派を超えて出しておくべきだった。愛国心を持ち出すに及ばない、こんにちの台湾人のアイデンティティーが大陸中国では困るでしょう。なぜか国民投票と呼ばす、軽量級に住民投票とした有り様は、どのみち国連が門前払いする使えない要望であり、馬政権が責任を追わなくても良い国民の世論調査みたいなもの。将来のために総意を国際社会に知らせておくべきでした。この惜しい機会を永遠に失ない、中国がほくそ笑んでいることを知ってかしらずか……わたしは愚挙とおもう。(了)



Pnorama Box制作委員会

ひとこと言いたいなんでも・掲示板へ
筆者へのmailはこちらまで
HOMEへ戻る