今週は毎日朝早くから仕事で外出、宿題もあってコラムが手薄になりました。さて、何を書こうかな。まずここ数日のニュースいくつかを「ひとこと」でかたづけておいて、クリントン運命の日は次回に回します。
●トルコ軍、米の一喝で撤退
イラク北部クルドPKKの拠点粉砕に越境していたトルコ軍1万の兵がすべて撤退した。米からクルド拠点の情報を受け、イラク政府も渋々了承した越境攻撃ではあったが、米・イラク側に充分攻撃規模と内容が伝わっていなかったのか、トルコがごまかしていたようだ。越境攻撃が始まって4〜5日目から米とイラクが、特にクルド出身のゼバリ外相が苛立を隠さないようになり、一週間経ってゲーツ長官が撤退を要求した。その後2〜3時間で撤退開始。『なんてこった!アメリカの一言で情けない!』という声がトルコ国民から当然上がりますよ。エルドガン首相人気落ちですな。
翌28日トルコ軍が一斉に全軍トルコに戻ってた。この雪山にあるPKK拠点は夜零下15度だっという。雪上逃亡適わぬ頃を見計らって壊滅を目論んだ作戦が成功し、今回は約250人のPKKメンバーを殺害、応の成果は出したので大規模越境攻撃は2度とないだろう。見返りにトルコ兵14人が死亡は厳しい。
● プーチン演出、ロシア大統領選挙
日曜日、プーチンが選んだメドベージェフを選出する。対抗馬を知っていますか?知っていても知りませんと答えるブラックジョークが西側の礼儀であります。メドベージェフがセーターに革ジャン姿でロックスターのように花火の中を集会場の花道をキーキー声で手を伸ばす親衛隊に迎えられて演壇へ。これが演説会場とはね。おなじことを去年プーチンがやりました。ラリーの雰囲気だけは米大統領選を真似て恥じない。
国際選挙監視団は早くに事実上拒否された。
●ハリー英王子、アフガン前線の休日
3ヶ月の予定でクリスマス前からアフガニスタンに配属されていたハリ−皇太子が10週間で帰国とあいなりました。ダイアナ真相追求法廷であのドディの父が英王室の謀略説、ダイアナ妊娠説をぶり返し、興味がそちらへ向けられていたあいだに王子はアフガン出兵していたとは。驚きました。メディアの現地取材を許すかわりに派兵期間がおわるまで秘守協定を結んでいたという。それが外国メディアにリークされてしまった。プリンスがタリバンに狙われ、同僚兵士が危険にさらされるため途中で帰国決定Royal withdrawalとなった。
すると報道秘守解禁となり、映像がワっと出てきた。しかし放映された一兵卒の王子には数十人の取材陣が張り付いて撮影しているので、いくら危険そうなミッションにいても安全圏での行動でしょう。プリンスがバンカーからタリバン村らしい所へ機関銃を撃つたっり、砂漠を装甲車で進み、村をパトロールするといころみなヤラセです。。尤もイギリスではパパラッチに追っかけられ名無しになれないハリーが、戦場でのびのびとした感じはなかなかよろしい。
● テロ最前線、スワト・ヴァリー
パキスタンで葬列に自爆ボンブ。殉死した警察幹部の葬儀でまた別の警察幹部と多くの警官が犠牲になる最悪のテロである。35人死亡、65人が負傷した。良く話題になるスワト谷SWAT VALLEYはタリバンやアルカイダが聖域とするワジリスタン部族の住む自治区で、パキスタン国軍と原理派武装兵の戦闘で毎月数百人の死者が出るテロ最前線である。また米軍が無人リモコン偵察機を使った「ドローン攻撃」をかける地区である。ムシャラフは軍最高司令官を辞したが、テロとの闘いは軍の大きな犠牲にも拘らず頑強におこなってきた。それを米は不足とし、国内では自爆テロのあるたびムシャラフの陰謀と……。