●9日、3州予備選/党集会を制したオバマ
オバマニアの勢いは加速度がついて手がつけられない。ワシントン州は黒人少数だが、オバマにぞっこんの女性知事がいてここでも勝った。そして10日のメイン州でも勝った。すべて大差といってよい勝ちっぷり、代議員獲得数はヒラリ−1148:オバマ1121に追いつき、次は追い越すでしょう。わたしが鳥肌立つオバマ節が、一段と神懸かってまいりました。
オバマ嫌いのわたしはといたしましては、アメリカのラジオトークやその手のブログでウサをはらしておりますが、ここでは重鎮どころの意見を引用します。
●ブッシュ、オバマに最低の評価
ブッシュが各候補をコメントしたのは初めてじゃなかろうか。Fox News Sundayでオバマについて最低の評価じゃないかな、こんな風です。“I certainly don’t know what he believes in.”、政治的信条がわからん、つまり「何言ってんのかわからん」ちゅうことです。また、『もし民主党がmeに焦点を当てて選挙に勝てると思うなら、戦略上の大きなミステイク』。『ビル・クリントンがオバマを批判したことで人種差別と非難することに賛成しない。ワイフのためにハードなキャンペーンをした気持ちはわかる』。
ブッシュは他の候補者についても率直な意見を述べ、保守本流でないマケインにも当然ながら厳しい。が、ノミネーとされれば支援するという。
●カール・ローブのコメント
元ブッシュのスタッフチーフはいまFOX NEWSの政治評論家に就職してマケイン支持、献金もしている熱の入れようです。『マケインはヒラリー、オバマのどちらにも強い、互角に競り合う。共和党本道保守派が一致できればもっと有利になる。2月中はオバマ有利の州が多くヒラリーは負けが込むが3〜4月には盛り返してリードを奪うだろう』。で、オバマには『経験・政策ともにおっそろしくウスッぺらい(awfully thin)』と、<資料>*を見せて解説。
以上、オバマ嫌いのわたしは我が意を得たり。なのですが、オバマニアたちにはブッシュやローブがどう咆ざこうが痒くもない。ヒラリーがオバマのビタミン剤になっている現況ではオバマに付ける薬はない。諦めております。3月のテキサスとオハイオ、ここがヒラリーの地盤ですが、どうなりますやら。
*<資料>
1月末、ナショナル・ジャーナル誌上に発表された有力議員、100人ほどののランク付けです。毎年民主党のリベラル度と共和党のコンサーバティブ度を人物別に採点して発表、そのたびに物議をかもすランクづけですが、オバマは07年度で最もリベラルな議員、即ち最もサヨクに選ばれた。ヒラリーは16位でやはり大変サヨクです。ジョン・ケリーが04年にNo.1 にランクされ、それでもってブッシュに負けたといわれる。なお、マケインは07年の外交および財政に関する法案を半数以上棄権したので、審査できず、ランキングから外された。ま、軍事・外交では保守過剰で棄権し、社会法案ではリベラルすぎて棄権したマケイン。一匹狼だもん。
つきまして、次期大統領に誰を推すかはアメリカの選挙にとどまらず世界が干渉すべき問題であります。米大統領は好悪善悪に関係なく世界最強のリーダーであり、その選挙は世界中の人間に、具体的に感じられずとも、影響を及ぼす。干渉してよいのである。でもなんですね、小生のように特に支援する候補者がいなくて、ただひたすらにオバマがイヤ!ちゅうのも一途に大人げないですが。(了)