● 議会に採決を催促
ブッシュが17日に発表した『お小遣いを渡して逃げる』つもりの中身・具体策が、いち早く24日に合意、もう一押しとばかりブッシュが議会承認を早くしろと金曜日、WHの演説で催促した。"I strongly believe it would be a mistake to delay or derail this bill." (delay遅延とderail脱線はシャレ)
総額1500億ドル(16兆円)のワクに変化なかったが、1000億強が戻し税、500億弱が企業減税に振り分けられる。具体的な要点は:
独身納税者600ドル、夫婦共稼ぎ1200ドル、家族には子供一人につき300ドル追加。但し合算15万ドルを超える家庭には累進還付となり17万4000ドル以上は還付ナシ。税控除されている低所得者には一律300ドル(これは税還付でなくボーナス)。
企業の設備投資に50%の減税(追加消却)。GSE(住宅金融公庫のような政府系の住宅ローン)が高額債券を買い取り、証券化して資金調達をしてもよいという、素人には何がなんだかわからん措置。かんべえさんやぐっちーさん、説明してください。半年前に財務省内で政府系で不良債権を買い取っていれば破綻の芽は防げたという議論があったそうですが。
●下院はヨイヨイ上院はコワイ
この具体策は民主党ナンシー・ペロシ下院議長、共和党ジョン・ボーナー院内総務、ポールソン財務長官の3人が一週間協議して妥協した。したがってペロシの面目にかけても下院は通過するとおもうのですが、ペロシは効果を勘案して追加措置も度考えられるとおっしゃる。さらに上院の民主党員がすんなり賛成するか、そこが問題。来週から民主党のボーカス財政委員長が中心になって上院案を審議する。
日本の景気浮揚策といえば港湾とか道路工事などの公共投資が小泉さんまでは反射的にバラマカれていました。戦後ごくしばらくでしたが、お米の配給券があったのを覚えている。クーポンとよんでいた。民主党では公共投資と、このFood Stampの復活、失業給付の期間延長を盛り込みたい。ヒラリーは住宅ローンに苦しむ人々に直接救済支援も必要と主張。これは数年前フロリダを襲ったハリケーン被害者が結局見捨てられたように、住宅ローン破産者を特定しクラス分けするかが複雑だ。
日程では2月15日に両院を通過して、5月から小切手郵送を始めるそうです。その頃日本のサラリーマン諸氏の手に春のボーナスが………。アメリカよ、憐憫の情を禁じ得ない。
● 英語の表記
Subprime をわたしはサプライムと仮名書きしてきたが、日本の記述がサブプライムとb音がはいっている。昨年の夏はサプライムと表記していたとおもい、ためしにサプライムとGoogleに入れるとやはりサプライムローンが出てきます。こんなわかりやすいサイトがありました。
http://www.g-s-festa.com/4.html
TVとラジオから聞く限り、英国人の一部と外国人英語の発音にbが聞こえるが、殆どの米人の音ではbの音が消え、サプライムに聞こえる。だが細かく言うと、bは聞こえないだけで呑み込む『マ』が入っている。ただサプライムと発音すると間抜けて聞こえ、バカとおもわれる。で、『マ』をいれろというとSupply, surprime に聞こえてしまうんだな。そいじゃ意味が違ってくる。故にこの表記は「サブプライム」に賛成。尤も筆者は最後のサムライ、もとえ最後のサプライム使いたらんと欲しております。(了)