安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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スーパー火曜日を前に(5)ミシガン
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〈 2008年 1月 17日 木曜日 )


● 一難去ったロムニー
遅れましたが、ミシガンの結果印象です。一昨晩は例によって投票が終わるまでライブを見ておりましたが、当地は日本より8時間遅いので待ってたら朝になる。結果を見ずに就寝。TVを切る前の出口調査とやらではトップのロムニーとマケインの差が0.5%と大接戦でした。朝起きてみたらロムニーが10%近い差をつけて堂々の勝利。ホント世論調査はアテにならない。

あとで知ったのですが、ミシガン州共和党本部が投票締め切りからまもなくマケインの勝利を祝うプレスリリーズを出したという。
http://www.wnem.com/news/15059779/detail.html
5分後に取り消したそうで、一時はそれほどデッド・ヒートに見えたのですな。

しかしロムニーが勝ってよかった。ここ地元で負けたらどこで勝てますか?わたしは特にロムニー贔屓じゃありませんが、きょうの1日はモルモン風に『勝利の恵みをともに歓ぶ者であります』と献辞しておこう。

●犬猿のライバルに発展したヒラリーとオバマ
米最大の失業率=ゲンキを失った自動車産業のデトロイトを抱えるミシガンでは民主党も共和党も経済・景気対策が中心の選挙戦になった。クリントンが11日に、弱者救済と景気浮揚策パッケージ12兆円也をうちだすと、13日にオバマがもう一本せりあげて13超円のパッケージを提案。「ああ云えばこいう云う」子供の喧嘩みたい。キング牧師とジョンソン大統領に関するヒラリ−発言を我田引水してケンカを売ったオバマがよくない。ヒラリー&ビル夫妻はケネディとキング師をアイドルにしているくらい知ってるでしょうに。ま、互いに深入りは禁物、停戦合意しましたがいつまでもつやら。

金額を提示した経済対策は公約ではないんでしょうか。それがどうもマジメに考えるほどのことでもないようでして、大統領はともかく、候補者の遊説では実現よりも政策立案能力のあるところを見せればよいという。しかしながらロムニーはそういうパッケージを示していない。増税しないとか個人の投資利益を無税にするなど共和党的な対策です。マケインは代換エネルギー車の開発でデトロイトの復活を……でした。日本車バッシングは忘却の彼方へ、遥けきも来しかな。

●中立Uncommitted は反クリントン票
さて、ミシガンの民主党は全米民主党本部の予備選日程に逆らって前倒したのでご存知のように代議員の権利を剥奪された。よって民主党のミシガン予備選はたんなる人気投票にすぎない。クリントンもオバマも次のネバダやS.カロライナに戦力をうつしていました。候補者名簿に登録したのはクリントンだけ、オバマ、エドワーズは棄権。したがって投票用紙にはクリントンの名前しかなく55%の得票を得たが、40%はUncommitted「中立」という即ちクリントン批判票である。わざわざ投票所に行って保留を選ぶ硬派のおおいこと、筋金入りのヒラリ−嫌いですね。

3州終わったところ、たいして意味ありませんが各候補の代議員獲得数は:
民主党/ オバマ25、クリントン24、エドワーズ18
共和党/ ロムニ−46、ハッカビー19、マケイン15

次は19日のネバダ州予備選、ここはヒスパニックが鍵を握ります。(了)



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