安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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異聞、気候変動と環境の名士たち
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〈 2007年 12月 11日 火曜日 )


● アル・ゴアとノーベル平和賞
ノーベル賞はストックホルムが本家ですが、平和賞だけノルウェーが選考しオスロで授賞式がおこなわれます。今年は月曜日にありました。授賞式のあと、写真は晩餐前にグランドホテルのバルコニーからトーチを持った小中学生ら9000人の人出に手を振るアル・ゴアです。後ろの建物は国会議事堂。


地球温暖化と平和賞の組み合わせとくれば、社会に目を向け始めた小中学生に大人気。ポップスター並み。おめでとうムードに沸く世間がばからしく、当地に来たゴア氏のこんな記事で正気にもどろう:

△ ゴアさんは家族25人を連れて到着された。で、空港エキスプレスに乗ってオスロ駅へ。スマートな列車は早くて環境に優しいからとサスガ。しかしゴアさんたちの荷物はベンツのバンでホテルに直行したのでありました。

△ ゴア氏と共同受賞した国連IPCC(気候変動に関する政府間パネル)議長のパチャウリが、小学生の問い「エネルギー消費を生活で減らすにはどうすればよいか」にこんな答え。『わたしは菜食主義者で肉を食べない。インドは暖かなので小さな我が家には暖房がない。・・』横にいたゴアさんは健啖家であり、米のスタンダードでも大豪邸にお住まいである。

●環境のブルントラントがペプシの顧問
環境のパイオニア、世界初の環境省を創設し、た元ノルェー首相のグロー・ハーレム・ブルントランドおばさんは隠居されたが、ペプシコーラの顧問におさまっていたのですな。砂糖消費量と不健康飲料のペプシは環境団体の敵である。ペプシはネットのサイトに若い頃のブルントラントの顔写真を使って経歴を紹介、環境団体の非難を和らげようとしているのがミエミエ。こういう名前の代貸しで年間いくら頂けるのか知る由もありませんが、守屋前次官が10年かかって貰った額より多いのは確か。現在ブルントラントおばさんはバリの国際環境会議に国連側から参加しておられるが、ノルウェー記者が「ペプシの件であなたの信頼は損なわれたのでは?」との質問にエライ剣幕、『隠居のわたしが何をしようと自由じゃない!』ってキレました。WHO事務局長も務めた人でしたが、あはは、老いて出る本性ですな。

補足:ブルントラント首相は1984年から1987年まで、国連に設置された「環境と開発に関する世界委員会」(WCED 、World Commission on Environment and Development)の委員長、通称ブルントラント委員会と呼ばれ、これが現在のIPCCに継承された。(了)



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