安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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Mrムシャラフ、総選挙への日程
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〈 2007年 11月 30日 金曜日 )


●着実に時を刻むムシャラフ
ムシャラフ大統領が軍参謀長兼任を離れキアニ参謀に移譲、シヴィルの大統領として正式に就任し、翌28日には非常事態を12月16日に解除する決意を示した。一見政情混沌のパキスタンだが、ムシャラフの気性がわかりやすいので情勢はよみやすい。

△11月5日のいコラム;ほぼ予定通り来年始めに総選挙が実施され、次のコンビで新政府ができる。ペルヴェス・ムシャラフ大統領、メナジル・ブット首相、キアニ参謀長(ムシャラフが後任に指名したGen. Ashfaz Kiani)のコンビで発足。
△11月12日のコラム:非常事態解除については時限を示さなかったが、わたしは選挙日をにらんで後一ヶ月が限度とおもう。
(なお新参謀長の名前をカイアニKyaniと呼ぶメディアが増えている)

●予想よりズレ込んだ非常事態解除
その他のパキスタン情勢を含めて、殆どわたしの予想通り、イコール米の思惑通りに進んでいる。制服を脱ぐのが予想よりた少しズレのは最高裁判事入れ替えの任命に手間取り、大統領再選の合憲認定が遅れたため。非常事態の解除は1月8日総選挙の一月前から3週間前の12月16日に、私の予想より4日ズレた。そのかわり予告を早めに出して安心させたのはよい。公平な選挙準備期間としてはちょっと苦しいが、ブットは選挙に参加、見定めた着地点で予想通りです。野党のシャリフやクリケットのカーンはボイコットする意向だが、前言を翻すレトリックは容易い。

●選挙は民主的に行われる
ここで再び1月8日の選挙を予想してみよう。まず、民主的な選挙が行われるか疑問視する声が多いが果たしてそうふぁろうか。。先進国並みとはいかないが、国際選挙監視団をサボタージュしたロシアの議員選挙よりよほど民主的に行われるとおもう。それゆえイスラム主義の野党が共闘を組めばすれば、投票結果はムシャラフのパキスタン人民党は過半数を割るおそれがある。可能性は低いがもし野党連立政権になるとムシャラフ大統領はお飾り、そして辞任が待っている。

ムシャラフという人は骨の髄まで軍人、軍を去るにあたっての言葉はなかなかにエモーショナルでありました。パキスタンが内戦状態にならず、曲がりなりにも平和を維持できたのはパキスタン軍がムシャラフの指揮下、良識を逸脱しない秩序ある行動をとってきたからにほかならない。(了)



Pnorama Box制作委員会

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