安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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南極海クルーザーの救出ドラマ
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〈 2007年 11月 24日 土曜日 )


●クリスマスのお買い物はNYで
ドル安でEU の企業は輸出に苦戦、ボーイング・ドリームラインと競合するエアバスが人員削減と開発経費のカットを迫られる。そんなことはおかまいなしに欧州からニューヨークへからのトランクを持ってショッピングツアーに行く人が増えてきた。1年前からすると殆ど3分の1安く買える。LondonミNew York往復7万円、アメリカ旅行はいまがお得といった広告が出ています。人それぞれの消費活動、それでいいんでしょう。

●南極海にいた『北ノルウェー』
流氷に衝突してタイタニックは船客もろとも沈みましたが、南極海観光船「エクスプローラー」の乗客は全員救助されました。で、SOSにかけつけて救助したのがノルウェーのクルーザーNordnorge「北ノルウェー」という船。この写真です。



ノルウェーには沿岸エキスプレスといベルゲンから欧州大陸最北端ノールカップをまわりロシア国境の町キルケネスまで11日間で往復するクルージングがある。常時6隻運航していますが冬の間は客が減るので、ヒマな間は世界各地にクルーザーとして航海しており、南極海は冬の定期観光航路になりました。

南極海観光の一番の老舗であるエキスプローラー号(乗客91人、ガイド9人、乗組員54人)が氷塊と衝突、この船は一応砕氷船の構造になっていて氷山を見ながら氷塊の中を分け進む観光である。それがどうしたことか、衝突のショックで右舷船腹の上部にできたコブシ大の穴から浸水。現場近くにいた北ノルウェー号が知らせを受けて真っ先に救助に赴いたというわけ。ライフボートに分乗した150余人全員を助けたとあって、当地はとても張り切って報道しているのでありました。


こういうちょっと極端なクルージングに出る人間はいまのところ英・米・豪・カナダの客、つまりアングロサクソンが70%を占め、残りは北欧、ドイツ、フランス、オランダなどでほぼ埋まる。日本人と中国人もいたが、しかしいづれ中国本土人が趨勢に加わるときが来る。アングロサクソンを浸蝕する中国の台頭……観光面でも情勢は剣呑だぞ。(了)

なお、私の「ノルウェー沿岸クルージング」体験記はコラム一冊目、2002年10月4日から12月8日までとびとびに12回連載しています。御用とお急ぎでない方は御立ち寄りください。(予告の「石油基金」はこれから書きます)



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