安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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捕鯨船出港、および米パ関係
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〈 2007年 11月 19日 月曜日 )


お詫び:福田総理はランチを頂きました。前回コラムで「ヒルメシ抜き」と書き、大変失礼しました。いえね、この首脳会談はランチ前に終わるとされていたのでハヤとチリしたんですが、クワセモノの昼食会がついていました。日本が依然として輸入禁止しているアメリカン・ビーフを食卓に。でも、会談の様子と結果は予想にたがわずでした。

●調査捕鯨船・日新丸の出港
ブッシュ=福田会談は国際ニュースにならないマイナーですが、捕鯨のニュースは大々的にグリーンピースが撮影した昨年のゲンバ映像を流してなかなか熱心です。家族、子供たちに送られて出港する日新丸の様子からミンクを900頭、ザトウを50頭、ほかシロバガスも獲ると詳しい報道。数としては資源に影響のない微々たる量だが、科学的調査という名目が苦しい。海外報道は日本の捕鯨を全面的に非難するのですが、最近の東京初BBCは変わりましたね。クリス・ホッグ(Chris Hogg)特派員は精力的に悪意のないTVルポ送っています。プラスの日本イメージ。グリーンピースなどの反対意見とともに日本の言い分を、水産庁の主張、街頭のインタビュー、クジラレストラン主人の意見など数多く拾い上げているのが良い。

当地ノルウェーはミンク鯨を毎年ワクを決めて商業捕鯨している。よくIWAを脱退していると思われがちだが、ちゃんと所属しています。近海の魚資源保護のため毎年ワクを決めて600〜1000頭くらい捕獲している。近年問題にならないのは日本のように大型船で遠く南氷洋に行く事もない。それとアメリカのグリーンピースが当地で痛い目(海へ投げ込まれたり、結わえた鉄鎖をバーナーで切断される恐怖)に遭っているので2度と来なくなった。

当地ではクジラ・ウォッチ観光船を宣伝、沿岸クルーザーでも クジラを見つけると船内放送で案内し、近づいて勇壮な姿を見せてくれます。で、そこには捕鯨船がいるのですが、ちゃんとクルーザーからまえもって『これからくじらの方へ向かうのでよろしく』と知らせるそうです。だからクルーザーのアメリカ人ほかの外国人が楽しく見物できるカラクリ。もちろんクルーザーが立ち去ると捕鯨船が戻って操業を再開します。

● ネグロポンテのメッセージ
ムシャラフ説得にイスラマバードに行ったネグロポンティ副国務長官が帰ってきた。ムシャラフにキツイことをいう役目はアーミテージの時から副国務長官が仰せつかるようだ。今回は「支援金打ち切りと、オマエでなくても差し支えない」という脅し文句を、ネグロポンティ独特の間接的言い回しで伝えるました。だが、長年ブッシュとかかわり合って相互信頼に自信を深めたのか、ムシャラフは同調しなかった。想定内ではあるが、シカと言いおくことが肝要。

注目はムシャラフとの話し合いのあと、次期参謀長に内定しているキアニ将軍(日コラムで言及)と長時間話し込んだ事。ポスト・ムシャラフの下調べだろう。

さて、ブットとムシャラフは袂を判って互いに非難合戦を始めたが、不可逆的に仲違いしたかとなると判定するのは未だ早い。ムシャラフとしては総選挙前倒しの約束をを反古にしないためには非常事態を1月9日期限の一ヶ月前、即ち遅くとも12月10日に解除しなければならない。その前に逮捕者の釈放とTV報道規制撤廃がある。とりあえずそれまでは、Wait and See. (了)



Pnorama Box制作委員会

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