安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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鈍重から重厚へ、人気上昇のブラウン英首相
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〈 2007年 10月 9日 火曜日 )


●ゴードン・ブラウンの静かな人気
ブレアから首相を引き継いだゴードン・ブラウンは蔵相時代の鈍重な印象が尾を引いてパッとしない登場でしたがすぐ人気が出てきました。人気が出ると鈍重な印象が重厚に見えてくるから不思議。総選挙までのツナギと思われていたが、保守キャメロン党首と互角の位置につけている。

落ち目の政権から新政権に代わる場合、反体制でなくてもスタイルが逆転する例が多い。ブレアの華麗なスタイルから、地味なブラウンへ、改革の小泉・安倍から安定の福田へ、父権的シラクから花火のようなサルコジへ、ドイツ主義のシュレーダーから国際派メルケルへ、などなど。親政権誕生には時代の気分が物の見事に反映されているのがしばらくたつとよくいわかる。美味しくても同じ物を食っていたら人間は飽きる。浮き世の民には食い物も政治も同じ趣向品ということか。

●イラク英軍、来春には半減
さて、ブラウン首相はイラク駐留英軍5500人を来春、2500人に削減すると発表。
プロセスとしては先週だかイラク訪問で兵士に『クリスマスまでに1000人を帰国できるようにします』と演説したように段階的に撤退する。この撤退計画はブレアとブッシュが同意していた時期と手順で、ブラウンが・・という手柄話ではない。また来春以降の撤退計画は米と相談したうえでないときまらない。肩代わりするイラク軍の能力にもよるが、最後まで2000人は残るだろう。また、イギリスはアフガニスタンに7000人を派兵しており、こちらは当面削減できそうにない。

英軍は2003年イラクに1万8000人の兵士を送り出した。イラク暫定政府発足とともに翌年には半減、以後漸次削減しており増兵したことはない。サマワの日の丸自衛隊を警備していたオランダ兵が撤退してから英・豪兵が交代したが、現在のサマワにはイラク軍が肩代わりして英国兵はいない。撤退するのは南部の港湾都市バスラ及びその周辺に駐留する英軍兵士です。

●幸運だった小泉派兵
自衛隊員は非戦闘員ということで現地傭兵はいない。塀のなかに閉じこもって仕事をしたため、インフラ支援の自衛隊に雇われていた民間人、通訳など少数でしかもテロ組織に恨まれ狙われる存在ではなかった。隊員だけ撤退すれば済んだが、英米軍に雇われていたイラク人はそうはいかない。行きたい国への出国と新生活の元手を提供したり、雇用主の国へ亡命を受け入れることになる。この亡命人アフターケアがまた問題を派生する大事なのです。アメリカなどでは既に7000人のイラク人協力者を受け入れており、最終的に1万人を超えるだろう。つくづく小泉さんは運の強い人だった。



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