安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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韓国、人質情報を整理する
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〈 2007年 7月 26日 木曜日 )


● 病状悪化した?団長の牧師
ウーム、一人殺害されたか。タリバンは牧師を射ち殺した場所、死体を放置した幹線わきを知らせたので、殺害声明1時間後に地元警察が遺体を発見、トラックにのせて運んだ。そのトラックに乗っているポリスが笑っている。あちらでは日常茶飯のことといえ無作法。韓国の同胞がこのAP 発写真をみたら……無念であります。

どうもよくわからないが、拉致グループはノッケから薬と栄養食を要求していた。健康おもわしくないハナシが伝わっていたので殺害された団長ペ・ヒョンギ牧師(42歳)は異教の宣教師の故にといった憶測や、反抗的であったからではなく、歩けなくなるほど弱っていたから射殺されたという情報もある。

先に拉致され死体で見つかったドイツ人記者は拉致時に射たれたキズがもとになったか、心臓マヒが原因と言われる。もう一人の記者はこのほど解放された。そういうこともあり、この団長さんの場合も病人を見切れず始末された可能性は充分ある。

●女性最優先ではなかった不思議
解放された第一陣は6人の女性と二人の男性だった。ウームレディーファーストではなかったとは。すると男性はあとふたりだが。その理由は三つのグループに分けてそれぞれ別の場所に拘束している(その場所も政府軍はおよそ掴んでいる)ので、或る場所の1グループを釈放したと推察できる。拉致グループは拉致した外国人を韓国人とすら知らなかった「行き当たりばったり」である。釈放にも員数をあわせただけで、深い理由はないだろう。政府軍に収監されている同数のタリバン上級兵がスワップされなかったのに釈放に応じたのはもちろん「身代金」だ。韓国が政府側交渉団に渡した現金はあたりまえだが『巨額』としか伝わってこない。

●カルザイが交換を拒絶する理由
カルザイさんは3月に、拉致されたイタリア人記者5人の解放にタリバン兵士とスワップに応じたことから、今回も応じるかもとコラムに書いた。なぜ今回は断固拒否したのか、訝っていたらあれ以来政府軍の支持人気を落とし、NATOの不評を買ったからという。(CNN / Radio Free Afghanistan)

●交渉は4者協議
交渉の模様はガズニ州の事件のあった近くで 1)拉致グループのタリバン代表と協議するのは 2)アフガン政府の代表団代表Wahidullah Mujadadi 3)韓国代表団 4)州知事であるカズニの長老Mirajuddin Pattan(この地では40過ぎれば長老、年寄りではない)ほかこの地方の部族長老や有力者である。

このときタリバン側は韓国と政府の間を裂こうと何度もトライし、韓国側に直接交渉をするようモーションをかけた。カルザイは交渉決裂なら総攻撃をいとわないことをタリバンはよく承知しているので早く韓国側とカネで解決した画っている。

知事の長老の言葉 "We also want to let them and the world know that Afghans never kidnap women. This is against Shari'a [Islamic law]; this is against Pashtunwali [Pashtun code of honor]. This is against all Afghan traditions, as well as humanitarian principles." とまあ、タリバンは気にしないが、斯様な仁が交渉の重心にいることは心強い。(了)

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後日記:未確認だった8人解放のニュースはその後数時間でウソと判明。それ以
外は2日後のいまも変化なく、週末に女性人質の解放に望みをかける。
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Pnorama Box制作委員会

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