安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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2007中越沖地震
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〈 2007年 7月 17日 火曜日 )


米どころ・新潟県は土壌が厚く湿りがあり米作に適しているまことに豊穣の地であるが、大雨と地震にはこのメリットが仇になって災害がひとまわり大きくなる。

●中越沖地震、原発危機一髪
死者9人(17日早朝)を出した大地震が発生した。震央は日本最大の原発・柏崎発電所から10キロと離れていない沖合である。震源の深さ17キロ、一般的な滑り断層ではなく、突き上げる逆断層型でマグニチュードが6.8。原発の直下でなくてよかった。九死に一生を得た幸運としよう。

原発は震度いくらに耐えるよう設計されているのか、それがどっこい制度化された基準はない。各電力会社の各発電所が個別に安全とおもう耐震性を審査当局と相談して建てているいるにすぎない。ま、立地の地盤にもより一概に震度7に耐える構造を要求する必要はないとしても、原発と再処理工場の建築基準は、まず先にあって然るべきです。

なお、日本の震度は1〜8まで、5と6はそれぞれ強・弱ふたつにわけて計10段階。こういう改変は好きな気象庁である。

●飛躍的に早くなった救援出動

とはいえ、大規模自衛隊が素早く救援に出動した最初の大地震ではなかったか。阪神大震災ではモタモタしました。柏崎港には物資を積んだ艦艇が派遣されたという。災害の多い中東から中国、東南アジアにかけて、救援隊といえば頭数ばかり多くボヤっとしている隊員が目につくのに比べ、日本の自衛隊/消防隊員は機材を準備し機動力のあるキビキビしている。頼りがいがあります。

●安倍・小池のみせどころ
阪神大震災の教訓として、大災害には首相が陣頭指揮をとる連絡網と体制が整った。安倍首相は被災地に飛び、視察のその様子がTVに出る。災害転じて福と成す。皮肉に言えば、地方で選挙遊説するよりはるかに効果あります。自衛隊対策本部長は新任の小池防衛相に廻ってきた。腕の見せ所に元気はつらつ。災害が与党に追い風となる・・現実はそうだろう。

●死海地震から80年目のイスラエル
1927年に襲った死海地震では300人が死んだ。あれから今年は80年目になり、過去イスラエルでは1759, 1837, 1927に大地震を経験していることから地震80年周期説が浸透している。ベングリオン大学の地震学者がこのほどもうすぐアブナイぞと警告しました。もし80年前と同規模M6.8の地震がおこると、エルサレムに立つイスラエル建国以来の老朽化した建物5%が崩壊、17%が損壊、45%が壁にヒビ割れなどの被害がでるという。(了)



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