安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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中国発展のカギを握るアフリカ
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〈 2006年 11月 6日 月曜日 〉


●アフリカは中国発展のカギ
先日の掲示板に走り書きした中ア首脳会談の焼き伸ばしです。>抗議した政府がひとつもない<と憤慨したのですが、翌日の報道では中国のなりふりかまわない資源外交をチクチク刺す論評がチクチク見られた。だがしかし、抗議した政府はない。ブシュとブレアがそれぞれお家の事情で「懸念する」とさえ言わない。またこの「中アサミット」を危険視する発言は、アフリカ諸国への非難にならざるを得ず、それは避けたい。欧州各国のいらだちは相当な者だが、やんぬるかな、傍観するしかない。日本もそんなところだろう。

●「中国・アフリカ協力フォーラム北京サミット」
これを中国語では と書く。簡潔ですね、日本語よりはるかにスピードを有する記述法です。わたしなんかは漢字ばかりじゃ見ただけで、苦しい。中国の人は仮名混じりの日本語をどう思ってるのかしら。きっとまだるっこい言語と思うでしょうね。さて、この会議、約50のアフリカ諸国から首長.閣僚級が集まった。アフリカのリーダーがごっそり北京に引っ越した趣きです。

中国メディアは首脳同士の顔合わせやダンスや唄の芸能交流を報じて、市内に飾られたビル壁を覆うジャイアントポスターや、高架橋の垂れ幕を見せようとしない。首長の到着には赤絨毯と儀仗兵の閲兵でお迎えする仰々しさ。ムガベとアルバシールにさような最高栄誉で迎えていいものか。大量殺害、またはその放置において、この二人はサッダム・フセインの比ではない。中国の国際交流は、相手国が民主主義から遠ければ遠いほどスムーズに行く。逆に特に仲間内で民主主義にある台湾にたいしては、徹底的に懲罰し、懐柔し引き戻そうとする。

●中露似た者同士
これはロシアにもいえることで、西よりの身内ウクライナにはせ石油・ガス供給減と経済制裁で締め上げた上、とうとう敗れた親露のクチマを首相に帰り咲かせた。いままたちょっとしたスパイ事件を根に持ったプーチンは、親欧グルジアを郵便物から貿易全体をストップし、ガス料金を倍に値上げてもう、徹底的だ。反米北朝鮮には制裁どころか相変わらず往来がある。数週間前ヘルシンキで行われた欧州とロシアのサミットで、ロシアに苦情を口にした首脳がいたが、プーチンの凄い剣幕に閉口して、そのあとはみなさん、プーチン閣下には腫れ物に触るような態度になりました。

●中国で一儲けをたくらむアフリカン・リーダー
「中非合作」胡錦濤の言葉はオイシイが、ぶっちゃけていえば、アフリカの豊富なオイル・ガスと鉱物資源をまるごと買おうという商談だ。25000の個別契約が用意され、これを2000に余る支援計画というが、資源買い付け商談である。アフリカ指導者の嬉しいメリットは、 NGOや民間団体が地方住民に直接支援活動する善意の活動ではなく、政府(独裁者)を通してやってくれること。しかも武器をくれる金づるである。豪華招待、債務をチャラにしましょう。アフリカン・リーダー好みのポンパスな歓迎もある。応じない手はないだろう。


アフリカ諸国が手放しで中国の投資・買い付けに喜んでいると思われがちだが、しかしアフリカの独裁者だってイラン、キューバ、グアテマラ。北朝鮮と友好を崩さない中国に懐疑的だ。しかも植民の苦さを忘れることができようか。ヨーロッパ人、そのあとにアメリカ人がきてロシア人もきた。いま中国人に替わったとて警戒心は強い。(了)



Pnorama Box制作委員会

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