安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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秋の行楽(4)
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〈 2006年 10月 19日 木曜日 〉


●廃業なった空港のつかいみち
米朝のいまはキューバ危機の再来か、などと素っ頓狂な意見がある。あまりにアホらしいので秋の高原を旅した、最後の日の写真をおめにかけます。 

Dagali の近くにリゾート地イェイロポがある。ここはノルウェー最大のスキー場として昔から有名。ヒゲの殿下(日本-ノルウェー協会名誉会長)が元気な頃は毎年ここへ来ておられた。ここにイエイロ付近の別荘族と観光客、スキー客をあてこんだ飛行場がある。20年前くらい前に空港ラッシュがおこり、ローカル便が発着できる滑走路を地方自治体がこぞって建設しました。しかし利用客が殆どいない。つぎつぎ廃業になったのですが、ダガリ空港もそのひとつ。ホテルから3キロのところにあるので、どうなってるか見に行ったら……


カーキチ・ランドに生まれ変わっていました。(上)ターミナル側はゴーカートのコース。遊園地にあるようなかわいい車でなく大きなタイヤでスピードが出る。(下)滑走路では秒速を競ってダッシュしたり、タイヤが燃えるようなスピンをして遊んでいる。周囲に家がまったくない場所だからいいのだろう。わたしたちの趣味ではない。家内は車から出ようともしなかったので、写真だけパチパチして戻る。

●半枯れのダムと電気代



往路は寄らなかったシーセン貯水ダムの水嵩を見に行く。というのはダガリ付近の貯水池はカラッポで痛々しかった。夏の間貯まった水を発電にまわしてデンマークやスウェーデンに売るのである。そうやって冬電力が足らなくなると値上げ、それも倍くらいに上がりそうなのです。近年の大きな社会問題です。電力会社の立派なオフィスと社員優遇措置に非難はあるが、多額の経常収益を政府は90パーセント以上税金として徴収するので好都合、したがってこの悪習を改められない。電気代を払えないひとたちには政府が援助することでごまかしている。電力販売は民営化されたが、発電は政府が大株主になっている。ノルウェーはこれまで水力が豊富であるところから原発を持たない。欧州では珍しい国なのです。しかし電力不足のときは隣国の原発電力を買う。ほんとは貯水を自国のためにとっておけばよいものを、そうじゃないのかな。

ここは国道から近く、観光バスも来る。そのせいかカラッポではなかったが、少ない。(中)氷河も見える。大きさが写真では解りにくいがダムは環境に配慮して自然石を敷き詰め(下)、むき出しのコンクリでない。また水を落とす装置がなく、どこで発電しているかというと、フィヨルドに下がった岩山の中、700m奥にあって、ここへ山上のあちこちにある五つの湖から山中に掘ったパイプで落とすのである。下の写真はパンフから借用したその岩山の中に或るシマ発電所、観光スポットでもある。


●山イチゴ摘み
ダムの近くにクランベリーがいっぱい。こういうのに家内はガマンできない。2時間たっぷりイチゴ摘みにつきあう。袋にとって帰ってさっそくキッチンミキサーでジャムにしました。売っている商品は煮込んで作るが、潰すだけの方が長持ちしないが新鮮な味がする。ではあるが、わたしは見向きもしない。


(了)



Pnorama Box制作委員会

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