●小泉首相、意思を貫く
首相として最後のご奉公、小泉さんは公約を守りました。8.15終戦記念日に靖国神社に詣でることは、ご本人にどんな意味があるのか:
1) 中韓の軍門に屈しないカウンター・パフォーマンス
2) もしこの日を外すなら一生後悔することになる
3) 中韓の批判はオレの代でおしまい。次の首相に影響しない。
特攻隊に心酔する小泉さんの「我」が90%「やらなきゃ男がすたる」たぐいの個人的な理由から心を決めた。3)にやや政治的な打算が10%あるだけで、国民がどう受け止めるかなど気にしてもしょうがないとお考えのようだ。 とはいえ、小泉さん緊張してますね〜。一世一代の舞台でしょうか、靖国だって笑顔でかまわないでしょうに。
●小泉ニッポンのメリット
ま、そういうお人だから、15日の参拝は予想通りです。さてそこで快やを叫ぶか、反撥するか、よそ見しないで白黒はっきりしておきたいのですが、わたしは賛成。政権それぞれに一貫性を内外に示すこと、旗印を明確にすることは思う以上に重要です。日中、日韓関係悪化し、靖国にかぎってマイナス効果が激しかったが、それを補って余り有る沈黙の敬意を得、日本の国際的地位は小泉政権になって向上した。この遺産は次の首相にも受け継がれる。Abeの名前はもう世界に出回っているもの。
●対応にあぐねる中国
14日の人民日報はKoizumi will have an image of a wise statesman if he abandons its visit to Yasukuni Shrine, or he will be contemned by people of Asia. (もし靖国参拝を断念するなら小泉は賢明な政治家のイメージを得るだろう。さもなくばアジアの人々から軽蔑されるだろう。)と褒美と脅しで牽制していた。
また中国、韓国とも「8.15参拝を強行するなら何らかの決断を下す」と警告してきたが、コラムを書いている現時点ではまだ中国外務省(駐日大使館発)、および韓国外交通商部のコメントはこれまでのところ過去の非難を繰り返すに留まっている。http://j.people.com.cn/2006/08/15/jp20060815_62221.html
新華社伝もふくめて各紙は日本の反対意見をまとめたような批判的記事を掲げて目新しい内容はなく、中国は警告ゼスチュアに召還した王毅駐日大使をしばらく帰任させないと伝えられる。シンボル的な意味合いにしぎない。でもそのほうが円滑にいきそう。(了)