安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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大戦争勃発、各地のシナリオ(1)
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〈 Tue, 25 Jul 2006 〉


●マハディ軍団 レバノンへ助太刀
イラク反乱ゲリラたちがヒズボラと共にイスラエルと戦うためレバノンに入ろうとしている。口だけの声援ではなかった。シーア派ムクタダ・サドルの民兵組織、マハディ軍団は1500人の精鋭部隊を派遣するべく編成中という(24.Washington Times)。国内ではシーアとテロの応酬に明け暮れるスンニもこのさい共通の敵イスラエル=米にレバノンで共闘する模様。

どうやってレバノンに入るか、空路はないから陸路しかない。そうするとシリア、ヨルダンを経由することになるがヨルダンは通さない。シリアは小グループで分散して通過するなら見て見ぬ振りをしそうである。

●大戦争勃発、各地のシナリオ
中東メディアのブログを見ると戦火が拡大する意見が多く、アルマゲドンがかなりテーマになっている。大戦争に発展すると驚かす時評も相変わらず多い。そういう奇をてらったなかで『これは第三次世界大戦になるか』と題するDavid Boscow の論評(数紙に掲載)が秀逸でした。起こりうる大規模紛争のシナリオが列挙されている。以下抄訳しておきます。

>サラエボで一人の男がオーストリアの皇太子夫妻を射殺した事件をきっかけにヨーロッパは戦火に包まれ、諸国に広がった。こうして第一次世界大戦が勃発し終わったとき一千万人以上の命が消えた。

レバノンの戦渦はより幅広い蜂起の一部に見える。イラクでは今月、米軍が侵攻した2003年以来最大の被害に苦しんでいる。タリバンはアフガニスタン南部の村や学校を襲撃し、米軍とNATO軍はひ弱な政府を守るのに忙しい。核武装したインドはパキスタンから潜入したと思われる爆破テロによる破壊跡がまだ片付いていない。世界中に武器が氾濫し、北朝鮮とイランは各能力を保有。長距離ミサイルの技術はウイルスのように広がりつつある。

次のシナリオを考えよう:
●イランをターゲット
イスラエル国防軍がヒズボラ部隊を追撃中、情報官が長距離ミサイルを積んだイランの船がレバノンヘ向かって航行するのを発見。イスラエル政府はその船舶とイランの核施設を同時に攻撃することを決定。イランはショックを受けるが、革命防衛軍が国境を越えてイラクへ侵入、イスラエルの同盟アメリカ人を攻撃する。シリア、ヨルダン、エジプト、サウジの政府はイスラエル報復を要求する市民のデモに晒される。漸次屈して要求に従い、大規模な地域戦争を引き起こす。

(シナリオ・北のミサイルが逸れた、その他、次回に続く)



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