● State of the World's Wealth
キャップジェミニとメリル・リンチが毎年発表する分厚い報告書『ワールド・ウェルス・レポート2006』が発表された。
http://www.us.capgemini.com/worldwealthreport06/default.asp
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HNWI SECTOR GAINS IN 2005
o 8.7 million people globally hold more than US$1million in financial assets ム an increase of 6.5% over 2004
o HNWI wealth totals US$33.3 trillion, representing an 8.5% gain since 2004
oWealth generation was driven by real GDP gains and continued market capitalization growth
oEmerging markets registered strong advances in market capitalization, aiding wealth creation in regions such as Latin America, Eastern Europe and Asia-Pacific
oSouth Korea, India, Russia and South Africa witnessed the highest growth in HNWI populations
oHNWI financial wealth is expected to reach US$44.6 trillion by 2010, growing at an annual rate of 6.0%
まずHNWIsとは何かご存知か?High Net Worth IndivisualsのことでHighとは100万ドル以上の高額を指す。つまり100万ドル以上の純資産を有する個人、我が国では億万長者のことです。05年度に世界では870万人の億万長者がいる。(そして600万人の孤児が……)
統計は前年度2005年を分析したものですが、総合的に見れば世界の経済は3年連続で強い伸びを示している。このHNWIsたちが2004年より6.5%も増加、なかでも3000万ドル以上の有資産家スーパーリッチの人口は10.2%増加した。富める者はますます富み、勝ち組と負け組の差はますます開きつつある。
アジア、中東、南米で伸びが著しく、勝ち組の投資や資金移しのグローバリゼーションが急速に進むとおもわれる。そこで効果的なグローバル金融戦略を提供するメリル・ンチやキャップジェミニの出番というわけ。チラっとレポートを抜き読みすると、結論はそう言う引き水になっていたな、アハハ。
●ハイリターン投資のグローバル化
しかし、投資の傾向として非常に大胆、ハイリターンを狙うプライベート・エクイティーが増え、ヘッジファンドはHNWIsたちが敬遠するようになった。金持ちは村上ファンドのような私募投信に拠出するのが当たり前なのでしょう。
因みに、福井総裁は若い起業家へのご祝儀なんてものじゃなく、利益が出ると見込んで村上クンに資金提供した。あたりまえ。立場上ちと拙かったといえ、辞任するような行いではないし、どうして給料の30%を半年も自ら進んで辞退するのか、ヘンな捻り方しないでほしいな。昔気質のひとなのでしょう。
で、このハイリターンを求めてHNWIsの資金は北米からアジアへ向かい欧州を抜いて投資地域の2位に浮上した。中国、インド、韓国、香港、インドネシアなどの国ではGDPの伸びに同調するように億万長者が増えている。特に韓国で21%も増えた。当地でも韓国と中国の観光客が目に見えて多い。
●人口比で億万長者が世界一多い日本
さて、世界で一番億万長者の割合が多い国は日本である。報告書には国別のHNWIs/総人口を述べていないが、アメリカは人口ざっと3億人にたいしてHNWIsが367万人、人口1億3千万弱の日本には141万人のHNWIsがいる。日本は億万長者が多いと同時に、世界で最も勝ち組と負け組の差が少ない国という事実を見逃してはならない。日本は未だ格差社会ではないのです。(了)