安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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発射なるかテポドン2
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〈 2006年 6月 18日 日曜日 〉


●18日午後2時の怪
北朝鮮は早くて18日にもテポドンを発射するかもしれない。と、BBCが産経新聞発として伝えた。18日午後2時に国旗を掲揚し、夕方にはテレビなどで国民向けメッセージを視聴するよう指示している。というから何か起りそうな気配がする。

発射台にブースターが据えられ、液体燃料の大型タンク十数基が運び込まれたとの、米偵察衛星解析結果を朝鮮日報(韓国紙)が伝えた。日米は即時中止を警告したが、予想通り、警告に韓国は加わっていない。韓国は北への金融制裁に反対である。なにしろ韓朝貿易は日朝取引が激減した分、激増しているのでマイナスになるような要求はしない。しかも光州では北の大型代表団を迎えて『民族統一大祝典』が、無事でもないが閉幕した矢先であり、韓国側関係者がせいぜい懸念を表明したくらいで、政府は静観のかまえである。

無事でもないというのは、北の祖国統一委員会書記の発言、『野党のハンナラ党が政権を握れば、国中が戦争の火炎につつまれることになる』という常識もへったくれもない暴言のこと。『我々はハンナラ党が悪行を改めない限り明日はないと警告している』と韓国の批判に応じるありさま。まあしかしこういう見方が北朝鮮の指導層に染み込んでいることがよくわかった。次期政権はハンナラに移るというのに、北のコワサは同胞隣国の現実さえ見えないところにある。

●北米海岸に届く射程6000キロのテポドン2
米は、テポドン2号が発射されれば経済制裁を強化するべく国連安保理にもちこむ積りだが、所詮は中露の反対にあって行動はとれない。せいぜい懸念表明におわり、韓国政府をよろこばせるだけだ。

テポドン1は1998年に発射され北日本を跨いで太平洋に落ちた。これは射程2000 キロだったが、今回のテポドン2は米の北西岸が射程内にはいる6000 キロといわれる。アメリカが過敏になるのは当然だ。金正日としては、何処に落ちるか、見事に本土を超えてハワイ上空を通過し米大陸の手前でお太平洋に落ちましたらご喝采だろう。

北のミサイル発射は日朝平壌宣言や6カ国協議共同声明に違反する。特に小泉首相と金正日総書記が署名した日朝平壌宣言の結びに『朝鮮民主主義人民共和国側は、この宣言の精神に従い、ミサイル発射のモラトリアムを2003年以降も更に延長していく意向を表明した。』と明記されている。もし発射されれば、麻生外務大臣から激しく頼もしい発言が聞こえます。(了)



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