安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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人口減に転じた高齢者社会日本
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〈 2006年 6月 3日 土曜日 〉


● 平成18年版「高齢社会白書」
高齢者人口が20%を越えた。くるものがきたか、やはり衝撃的なニュースです。高齢者とは65歳以上の男女で、昨年この高齢者層が2560万人になった。わたし今65才だからこの層の新参です。当地に移り住んだのが71年の春、当時の高齢者人口を白書のグラフ(図表のデザイン・色がヒドイ)で見ると7500人くらいである。留守してる間に3倍強に増えたのですな。この傾向は少子化によって放物線的に押し上げられる。
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2006/gaiyou/18indexg.html

長寿国は平和で老後保障が整っている社会を示しているのであり、基本的には世界に誇れる現象です。早死にと少子化のロシアにくらべれば天国だ。しかしながら、あと数年で団塊世代が65才以上高齢者層に仲間入りする。平成53年には3人に一人が高齢者にという推計。この統計から動かし難い結論は、団塊世代が皆この世をさり、その子や孫の世代が高齢者に達するまで、日本はラクにならない。政府はあの手この手で税収入を増やさざるをえないので、いくら景気がよくなろうと、団塊世代が死んでくれるまで面倒みなきゃいけない世代は苦労しますね。

●少子化はよりよい社会への道程
先進国の少子化平均は1.6だから日本の1.25は極端ではあるが、子供を産まないのは社会の様々な要因があってのこと、政府の施策で変えられる問題ではない。安倍さんが解決できる問題ではないのです。何度も恐縮ですが、高齢者率の増加が頭打ちに達すれば、可処分所得が上がりはじめ、自然に出生率も増えてくる。日本の人口が1億を割る2050年頃には、一人当たりのGDP、収入が増え、高福祉によって生活水準が世界一になる。それを見届けるのがわが老後の楽しみです。

その頃には、人口減少に向かう日本と対照的に世界の総人口は90億に達する。食物とエネルギーを奪い合い、地域紛争が常体化すると思われるので、国際的な目配りがますます必要になる。巻き込まれないようにしかも逃げない国のありかたが問われます。(了)



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