安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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アナン、ノ・ムヒョン、コイズミなど
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〈 2006年 5月 18日 木曜日 〉


●国連改革に不実なアナン
国連事務総長はどんな人間でもチヤホヤされる。それこそが国連の最大問題、改革への障壁だ。マスコミがいくらアナンを叩こうが、アナンに「あなたはとっととお止めなさい」と面前で言い放つ政府首脳はいない。国連総長の任務は利害の異なる大国、中小国、異なる国家形態、金持ち国も食えない国もみんなまとめて方向を出すなんてことは出来っこないのだから、米中ソが絡み合う問題で国際リーダーシップなど初めっから期待してやいません。アナンに国際指導力がないから「やめろ」と言うんではないのです。

これまでたくさんアナンぶった切りのコラムを書いてきましたが、総長資格で出来ることもやらないから、止めろというのです。国連スキャンダルの数々や、活動を止めたり用済みの委員会や組織を解散できずに肥大化した国連組織の改革はアナン任期中の義務でしょう。『改革なくして国連なし』なのですがね。

アナンが任命した独立委員会が提出した国連改革案は、既得権にしがみつく派遣外交官、国連内職員の抵抗であえなくダウン。アナンは食い下がろうともしない。コフィー・アナンは国連育ちで国籍消滅タイプだから内部構造改革にこれほど不適切な人物っていないわな。

●総裁候補タロちゃんの一針
総裁選参入を宣言した河野太郎が、氏のメルマガ「ごまめの歯ぎしり」でこんなことを書いていらっしゃる。 >昼食会でアナン総長に国連は改革できないのなら、日本は任意拠出金を削減する時期に来ていると毎度おなじみの発言をする。< いいじゃないですか、望むらくは昼食会出席の議員さん全員でコーラスできたらなア。党派を問わず内心ではそう思っているはずだ。

アナン総長は来日に先立つソウルで盧武鉉大統領から竹島・歴史問題に関してお決まりの自己流アマチュア歴史観をレクチャーされたそうで、盧武鉉はいまどこへ行ってもだれと会っても日本をボロクソにこき下ろし回っておりますな。よほど気分が晴々するのでしょう。日本との関係がこじれるほど、北朝鮮との関係が良くなる数式はそりゃ成り立ちます。それで良かったらどうぞ、しかし先々さぞ難儀すると思いますよ。

ともあれ、場数を踏んだアナンはそのことを小泉首相には触れず、イラクへの国連人員・物資の空輸協力をとりつけてお帰りになった。蹴っ飛ばしてやるべき男にみやげつきだもんな、わたしとしては寝入りが悪い。

●米牛肉を食べてオリンピック強化
別の話題です。小泉首相6月の米訪問まえに米牛肉の輸入再開がきまりそうですが、本当ならグッドニュース。トイレのあとで手を洗わない連中が米の牛肉を食べれば死ぬなんて心配する思考経路のほうが狂っている。子供には牛肉を充分食べさせてオリンピックで勝てるように遊ばせること、日本児童教育の緊急課題ですぞ。

米議会でコイズミ演説を画策しているらしいですね。棒読みなら絶対に止めたがよろしい。草稿を見ずに出来ても、表情とジェスチュアに乏しく、文章作りが日本的だから受けませんよ。議場の爆笑と喝采を得る、つまり成功するためには米のライターに作文してもらって注文つけたりせず、それを和訳した原稿を喋る方が米で人気が出ます。(了)



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