安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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竹島・独島に激高する韓国
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〈 Sun, 23 Apr 2006 〉


●Q:竹島は韓国領土?
日韓が争う竹島/独島の領有権をめぐって、けっこう国際ニュースになっている。『TV2で竹島は1953年以来韓国のものと言ってるが、そうですか』?とメールで聞いてきた当地の友人がいた。短く返事したので、それを和文にしてはじめよう、:

>1952年、リ・スンナンは一方的に「リ・スンナン ライン」なるものを設定して日本海の大きな部分を韓国の水域とした。竹島はいくつかの岩にすぎないが重要な魚資源がある。翌1953年に韓国は実効支配する。以来あの島は韓国のものと韓国人はおもっているが、日本が認めたわけではない一方的主張。日本は竹島を明治政府が1905年に島根県に編入し、国際的に認定されている。

どうしてリ・スンナン、日本語ではリ・ショウバン(李承晩)が竹島を取ったかというと、戦後の米軍占領下で米は沖縄諸島,尖閣諸島、竹島の行政を米軍下においた。が、この李承晩ラインを米が止めさせようとしたことはない。ソ連の北方領土占有にも沈黙。また占領がおわると、中国、台湾が尖閣諸島の領有権を言い出した。

さて、戦争に負けると領土を失う…これは前大戦まで半ば当然でした。元に戻すのは難しい。特にナショナリスチックな国を相手にすると、たいへんだ。<

荒っぽい返事ですが、概略説明できたとおもう。アメリカは、自国の利害に影響のない紛争は、いつも二国間で解決しろ、と逃げる。紛争の原因を作っておきながら(たとえば、李承晩ラインはマッカーサーラインが先にありき)介入しないのは無責任だよね。で、丸く収めろって双方に注文つける。このあたりは米に抗議して良いと思うのです。

●ハスッパな海外報道
それにしても韓国の報道をみると、日本の測量は韓国のEEZ(排他的経済水域)侵犯、国際法違反とイキリすぎますね。そして必ず靖国参拝とひっかける。日本が紛争を挑発するという論調は、被害者意識と劣等感が透けて見える。一方を善玉、他方を悪玉と色分けする安っぽい論ほど食べやすいわけで、これが海外マスコミに流れやすいのだろう。カゲキな内容だから武力衝突をまちわびるようなトーンの記事をいくつか国際メディアで目にしました。交渉決裂、すわ!という報道もありました。

●日韓次官協議の私的印象
韓国の主張するEEZは鬱陵島から測って隠岐島までの中間に線引きする。日本は竹島から測って鬱陵島までの中間線である。相当にかけ離れている。今回の協議で双方の主張する線引きについて今後話し合うことになった。これまで日本側の主張を完全無視してきた韓国の態度からは、急展開の前進である。とはいえ、進展が期待ゼロなのも明らか。重なり合う地域を一本にするのは並大抵ではない。それより互いに認めて共有することが肝要だとおもう。ロシアとノルウェーがバレンツ海のEEZで30年来係争中で、例年協議するけれど合意不可能だ。それでも互いの主張が重なり合うグレーゾーンの利用法については合意できることが多く、日韓でも両国の漁業交渉船舶航行で実をとれば、それでよいではないか。

ところで発端となった竹島周辺の海底地形の韓国名称は、なんと言う名でしょうか。ヒミツなのかな。竹島は火山が爆発してできた玄武岩の岩礁である。大陸と地続きではない孤島であり、したがって化石資源はなく石油はない。韓国が名前を付けるとすれば、『独島膨海』Tokuto Riseですかな。(了)



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