安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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欧州かわらず
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〈 Thu, 13 Apr 2006 〉


イースターの休みは「春眠暁を覚えず」の頃、天気はよくないが気分が眠い。さて、きょうは雑談です。

●ハリー王子が下士官に
ハリー王子がエリザベス女王とその父君、父さんのチャールス皇太子や継母のカミラさんと兄王子のウィリアムの臨席をまえに、士官学校卒業行進式が水曜日おわりました。あちらは結構いい天気だ。

ハリークンはこれで将校/士官になったわけで、肩章は卒業行進では隠すのが習慣だが、てしばらくは少尉として偵察隊に配属される。そこで実地訓練など受けて、11人の兵隊と4台の軽装甲車をコマンドする。なんというか小隊長さんになるそうです。ふむ、そうするとダイジョーブかいなとつい思うわな。

女王は訓示で『英国軍の士官として精進せよ。士官は軍事規律や肉体鍛錬に長けているだけじゃダメ、いかにしてリーダーになるか、それを学ぶ一歩です』と指導性を強調されました、といってもまだ21才のボンボンだ。上司によると一年以内にアフガニスタンかイラクに派遣することもあり得る由。それはないでしょ。人質に最高級の札がつきます。

●欧州よ、どこへ行く
フランスのデモが「初期雇用契約」を撤回させた。すっかり私の予想が狂った。学生もさることながら、労働組合が引かなかったせいで学生デモから大規模市民デモに発展したのが理由だろう。フランス革命以来、あの国では市民デモが政府を覆す伝統がある。そういう市民の自信が法案を撤回させた原動力だという意見、そう思う。でも学生がお祝いデモをやってるように、ひっくり返すことが目的、政府のやり方は認めない!だけでは代案などあるはずがなく、非建設的このうえない。若者層は20%の失業率をみれば、手厚い労働者保護のフランスモデルは雇用拡大を窒息させている。就職先を増やすために雇用法をイジルのは本道ではない。それでもなお、フランスモデルに風穴を開けるぐらいの効果はあったとおもう。バカなことをした。フランスは変わらない、どこへも行かない。

一番反発を買ったのはド・ヴィルパンの手法で。80%の責任はこの首相の夜郎自大にある。ヴィルパン思い知ったか、あなたはあなたが思うほど素晴らしい人間ではない。撤回の後、TVで反省をみせたものの、これほど世界から同情を受けない西側首相もめずらしい。何故そうなのかについては、すべてはイラク戦争開戦前の態度に由来する。ただこれを言い出したら長〜くなるのでやめます。

●ベルスコーニとプローデイ
この選挙はまったく互角のまま、その差0.1%、1%でなく0.1%ちゅうからこれぞイースターミステリーみたいな選挙だった。だから票読みのやり直しは当然だろう。投票箱が棄てられていたり、根拠は充分有る。フロリダ票の再集計ですったもんだしたことが思い出される。有権者合計からすると、信任は25%以下。勝利なんておこがましい。おそらくプローディが首相に返り咲きするのでしょう。この人老人に見えるが私より若い。以前アンドレオッチという猫背の爺さんがいたが、感じが似ていていい味がある。だけど政策は一応箇条書きの中道左派連合のマニフェスト(とはいわないが)を見てもパっとしない。

一方、ベルスコーニは植毛、シワ取り、服装は最高級誂えをどんどん作るわ、トシにはみえない。自分をナポレンになぞらえたり、日本なら舌禍で20回は辞任するような軽々な発言を繰り返している対照的なタイプ。それほど違うタイプだが、与野党が頃ほど接近していると、変わろうにも買われない。イタリアは変わらない、どこへも行かない。

近欧州では
ベラルーシ、民主改革の抗議はいつか消え、ルカシェンコの独裁かわらず。
ウクライナ、ユーシェンコは首にしたティモシェンコと政権維持に手を握り、連立政権維持、親欧米政権変わらず。(了)



Pnorama Box制作委員会

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