安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ボーダフォン日本の終わり
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〈 Sun, 05 Mar 2006 〉


● 携帯の進化に遅れたボーダフォン
ボーダフォン日本法人の業績が捗々しくない。携帯市場で日本3位といっても上位のNTTドコモとKDD に大きく水をあけられている。英ボーダフォンが日本に進出するよう働きかけた推進役、アーウン・サリン取締役は株主から儲からない日本から撤退するよう突かれていた。昨年は顧客数がり、この半年の利益が落ち込み。そこへ、日本では携帯新規参入が認められ、利用者が契約会社を変えても同じ番号が使える制度が導入される。もう勝ち目はない、日本社を売り払って退却するのは新参入社が事業を始める前、いまのうちというわけ。

●ボーダフォンは立て直し不可
津田社長に替わって本社から送られたウイリアム・モロウ支配人は昨年11月に言った『いまや上昇傾向に転じた』・・・この言葉の後、1月は顧客58.000人を失ったのでした。この人何もわかってない。したがって、ボーダフォンがソフトバンクに日本社株の大半を売却する交渉の過程にあり、今月中にも合意できそうだという4日のニュースはイギリスで歓迎された。この日ヴォーダ株は9%ジャンプしました。下がりっぱなしのヴォーダ株があがったので気がついたのです。

ボーダフォンは世界最大の携帯大手といえ、その世界戦略が成功しているのは技術力のない国においてです。欧州では苦戦を強いられている。買収するソフバンクはそういうヴォーダの弱点を知り、買収することのウマミをヴォーダ側が熟知しているので、価格はイイ線に落ち着くだろう。

●一兆と二兆のはざまで
イギリスのアナリストはボーダフォンの所有する98%の株を完全売却するなら5千万ポンド(約一兆21億円)くらいと算定していました。こういう場合、現在わずかでも黒字収益を守っている日本ボーダフォン側はその倍、2兆円の価値を出発ラインにして事業売却交渉にあたるのかな。ま、わたしなんかの知らない世界ですからどうなるのか見当つきませんが、少し高くついても業務提携などしないで、すっぽり買収するのがよいとおもう。(了)



Pnorama Box制作委員会

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