安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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チャールズ皇太子のチャイナ日誌
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〈 2006年 2月 23日 木曜日 〉


●チャールズの日誌が大衆紙に掲載
チャールズ皇太子が手書きで書いていた日誌が大衆紙の“Mail on Sunday”に掲載された。これ日曜だけでなく日刊新聞です。チャールズの部屋から日誌をコピーして持ち出したヤツがいて、そんなことができるのは側近秘書くらい。まさにそのとおりで6年間、皇太子の秘書をしていたMark Bollandという男。現在皇太子の秘書で法律家のマイケル・ピートとウマが合わず、クビになった腹いせと、独断ですがマル秘資料を後日の金づるのために持ち出した。

故ダイアナ妃の側近は、乗馬教師、秘書、心理カウンセラーから友人たちもう全員が内輪のハナシを漏らし、本を書いてTVに出演して、へんなところで悪びれない。あの私設秘書Patrick Jephsonはラリー・キング・ショウにも呼ばれて得意なんだから。あのときも女王、チャールズとその子供たちが『こういう本は出版しないで』と声明を出していました。するとかわいそうにまた反論されて・・。王室のヒミツを守るべき立場にある秘書や側近が、王室ネタで金儲けするなんてのは言語道断とおもうでしょう。わたしもそう思う。

●法廷ヒアリング、開き直るリーク秘書
ところがイギリスでは彼らひとりとして法律的に罪を問われていない。現在、チャールズ皇太子は日誌掲載紙を訴え、ロンドン高裁で差し止めと著作権侵害を争っているが、証人として出廷した元秘書マーク・ボランドは『チャールズは公人であり、その政治的言動を市民が知る権利がある。チャールズは反体制派を辞任していた』いう。日誌を盗み出した自責は影もない。また、1999年に中国大使館主催の晩餐会をダライ・ラマ/チベットを支援する皇太子がボイコットしたと証言。それがどうなの、いいじゃありませんか。

尤もこの『ジャーナル』と呼ばれる日誌は全く私的な日記でもなく、公的旅行の印象として差し支えないところは公表することがあるそうです。昨年11月に一部抜粋が同誌で掲載され、22日掲載されたのは『香港返還式』に公賓出席した際の3000語全文である。

さて、どうしょうもないイギリス王室側近とメディアは忘れて、チャールズが日誌になにを書いていたか、これが実におもしろく、チャールズとカミッラのファンであるわたしは嬉しくてしょうがないのであります。王室が政治的発言をしてどうしていけないのか。プリンスは人形のように王室外交に利用されるために飼われているんじゃござんせん。

メMail on Sundayユのネット版に日誌は残念ながらアップされていないので、他誌の論評から少し拝借すると、この英国の香港返還を皇太子は“The Great Chinese Takeaway” とテイクアウェイフードみたいに書いている。出会った中国人官僚を『ゾッとする蝋人形』など、中国各界の指導層をけなし、式典をソビエト型のオウフルな演出と一蹴。以下こんなぐあい:
▽ 『返還に沸く表向きの表情の背後に、しのびよる腐敗政治と香港の強みであった法治制度が徐々に浸食されるだろう』
▽ 『駐在する中国人民軍はヤミのビジネスに関わっている。バラック兵舎に閉じ込めと置くよう望む。ビール一本が給料の半分と知ったらなにがおこるかわからない』(当時はそれほど香港と中国本土の格差があった)
▽ (帰途フィリピンにて)『マニラは恐ろしく臭く汚染された港、ゴミとがらくたで詰まった町。しかし市民は信じられないほど友好的で温かい心で英国人が好きだ』
▽ (トニー・ブレアについて)『わたしより年下のせいもあろうが、最も楽しく話せる人物、人の言うことを良く聞くことに驚いた』(了)

木曜から火曜までオスロで冬休みします。写真でも掲示板に入れて手抜きしよとおもいます。



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