安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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イラン対応に苦慮する6カ国協議(1)
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〈 Tue, 17 Jan 2006 〉


16日、英仏独のEU3国と米露中がロンドンに集まってイランの核開発にどう対応すればよいものかと、6カ国協議を行った。2月初めにIAEA(国際原子力機関)理事会を開くよう決めたのがせいいっぱい。三振ばかりのエルバラダイにボールを投げたってしょうがないでしょ!

国連安保理事会での採択は、中国は、できるとして非難決議か制裁までゆくのか、米の武力介入はあるか。いや、イランはロシア案で妥協するはずだ。などこのテーマを何度か続けてみようとおもいます。

●石油100$/bも覚悟しろ
イランの核開発をめぐる情勢険悪とナイジェリアの反政府ゲリラによる石油施設攻撃で、石油が高騰します。1バレル70ドルはすぐにでもやってくる。イランは石油生産が伸びていないといえ、世界4位の石油輸出国である。情勢不安定が長引けば1バレル100ドルといいう歴史上はじめての大台に乗るシナリオもありえる。そしてこの問題、かんたんな解決はない、長引くのです。

●ナイジェリアの場合
ナイジェリアの石油オペレーターは国際メジャーのシェルが行っている。どうでもいいことですが、中国はナイジェリア石油公社に投資し、長期供給を確保した。で、このシェルの石油施設、パイプラインを攻撃し政府軍と銃撃戦が続いている。ゲリラはオフショー・リグへ高速艇を連ねてスクランブルをかける機動力を持っている。

これまでは互いにドンパチをやっても外国人が運営している石油施設に攻撃しない暗黙の了解があり、首都ラゴスは外国人に快適なところと聞いていた。ところが昨夏以後、「デルタ人民志願軍」は強い政府軍に挑む代わりにソフトターゲットに作戦を変更。この数日は外国人を拉致するまでにエスカレートした。すでに生産は半減し、このままでは今週中にシェルの出張社員は全員引き上げるだろう。

●ビアフラの再発か
「デルタ人民志願軍」とは、石油を産出するニジェール・デルタの湿地帯に住む先住民の武装組織である。石油の恩恵を受けるべき地元の住民が無視され、貧困に喘いでいる状況が闘争の出発点とあれば、責任はやはり石油で太るオバサンジョ大統領にあるだろうな。むかしビアフラで餓死する子供の写真に世界中がショックを受けた。あれはナイジェリア内戦によってイボ族が被った悲劇である。デルタの湿地帯は石油活動で自然環境が破壊され、ここの住民オゴニ族は生活の糧を失った。政府から補償はなく生活は世界の最貧状態にある。

ナイジェリアの内戦はオゴニ族のほかに、南部と北部の権力争いがもっと根深い。イスラム系の内陸北部が反政府、海岸に面する南部がキリスト教という宗教民族対立の構造である。この問題もかんたんな解決はない。(了)

明日は「イランの場合」をとりあげます。



Pnorama Box制作委員会

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